第6回「ひのきしん」- ようぼくデイズ
2025・1/22号を見る
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第18期読者モニターアンケート企画
親里や各地域における信仰実践や活動・行事などの意義や魅力について、読者モニターが自らの体験をもとにエピソードを語るコーナー「YOBOKU DAYS」。第6回のテーマは「ひのきしん」。ひのきしんは、親神様のご守護に対する感謝の思いを行動に表したものであり、お道の信仰者にとって最も身近な信仰実践の一つといえる。教祖140年祭へ向かう三年千日活動も締めくくりの年を迎えるなか、ようぼくお互いは報恩感謝の心を胸に、日ごろからひのきしんに励みたい。今回は「ひのきしん」にまつわるエピソードを読者モニターに寄せてもらった。
“一日一ひのきしん”を心がけ
山本良徳さん
82歳・袖山分教会ようぼく・横浜市
年が明け、新しい年を迎えられたことに感謝の気持ちが湧く。余生を送る身としては、一日一生と思って毎日を大切に通らせていただいている。その中で、“一日一ひのきしん”を心がけている。
街へ出かけたとき、接する人にあいさつや声かけをすることはもちろんだが、駅や公園のベンチ、階段など汚れの気になる場所を見つけたときは、いつもかばんに入れている小さな箒で掃除をする。道路や駅などに放置されたままのペットボトルや缶などのごみも、できる限り拾ってごみ箱へ捨てる。掃除を終えると、その場所とともに私自身の心もきれいになったような気持ちになり、清々しい。
今年も気負わず、勇み心を胸に“一日一ひのきしん”を続けたい。
感謝の言葉に込められた意味
櫻井幸浩さん
63歳・榮分教会栄立布教所長・東京都足立区
高校生のころはひのきしんとボランティアの違いも分からなかったが、年齢とともに信仰実践を重ねるなか、いまではひのきしんは報恩感謝の行いであると胸を張って説明できる。
これまで災害救援ひのきしん隊(=災救隊)の一員として、いくつかの被災地へ向かった。災救隊では、作業を終えると、被災者の方に「ありがとうございました」と言って現場を後にする。
このことについて、以前、ある教友が、被災者から「なぜボランティアをしてくれたのに、お礼を言って帰るのか」と聞かれたという。教友が「親神様からお借りしている体を使って、被災地のために働かせてもらった。それに対する感謝だ」と答えると、その方はとても驚かれたそうだ。この話を聞き、信仰のない人が疑問を抱くのも無理はないと思った。
何をさせていただくにも報恩感謝の思いで行うのが信仰者としてのあり方だと思う。これからも報恩感謝の心で、日々ひのきしんに努めたい。
できることをコツコツと続けて
飯田ひとみさん
65歳・市川分教会教人・兵庫県姫路市
自分にできるひのきしんは何かと考え、7年前から布巾を縫っています。
50枚出来上がると包装し、おぢば帰りした際に本部神殿にお供えします。身上のため、以前から目が悪いものの、布巾が縫えないほどではなく、ひのきしんを続けられていることに感謝の気持ちでいっぱいです。
また、お供え用の野菜も栽培しています。息子と二人で協力し、土に肥料を混ぜて畝を作り、季節ごとの野菜を植えます。昨今は猛暑や雨が降らない日が多く、野菜作りの難しさを痛感する日々です。その中にも、近ごろはお供えさせてもらおうと思える野菜が育つようになり、喜んでいます。
大それたことはできませんが、これからも自分にできるひのきしんをコツコツと続けていきたいと思います。
出産前に回廊拭きを勧められ
田岡利依さん
47歳・東三分教会ようぼく・天理市
初めての出産を控えた冬のこと。お産に不安を抱えていたので、近所の奥さん方に相談したところ、本部神殿の回廊拭きのひのきしんを勧められました。最初は驚きましたが、「無理せず進んだらいいからね」と励ましてもらい、体調の良い日に回廊拭きを心がけるようになりました
そのおかげもあってか、無事に長女を出産。その後は育児に追われましたが、数年後、教会行事の「おぢば帰りひのきしん」に子供と参加したときのこと。久しぶりに回廊拭きをしていると、普段はじっとしていられないくらい元気な長女が、大人しく雑巾で廊下を拭いていたのです。驚きとともに、お腹の中にいたときのように、娘とひのきしんができる喜びを感じました。
その後も娘を二人出産しましたが、そのたびに回廊拭きをさせていただきました。私にとって出産前の本部神殿での回廊拭きは、ひのきしんの有り難さを実感した経験です。
34年続く真実の伏せ込み
田中一慶さん
38歳・美濃福富分教会長・岐阜市
34年前、私どもの教会の神殿が落成して間もないころ、一人の信者さんから「月に1度、神殿掃除の日をつくっていただきたい」と申し出があった。以来、30年以上、毎月第2日曜日に「教会ひのきしんデー」を設けている。
子育て世代の人は少年会員を連れて、またある信者さんは近所の方を誘って参加し、毎回、大勢のようぼく・信者が汗を流す。ひのきしんの後は、お願いづとめを勤め、身上者にはおさづけを取り次がせていただく。最後にはお楽しみの茶話会を持ち、親睦を深める。第2日曜日に参加できない人の中には、別の日に時間をつくってひのきしんをしてくださる方もいる。
落成から34年になる神殿は、教会につながる多くのようぼく・信者の真実の伏せ込みによって、今日もきれいに整えられている。
わが師を仰いで
「誰かを喜ばせる喜び」を学び
川田真紀子
50歳・玉島ロスアンゼルス出張所長夫人
小学生のときの担任だったN先生は、毎朝誰よりも早く学校に来て、いつも笑顔で廊下を雑巾で丁寧に拭いておられました。その先生の姿と、ピカピカの廊下に感動したことが心に強く残っています。
ある日、どうして廊下を拭くのか尋ねると、先生は「廊下が毎朝きれいだと、みんなが1日を気持ち良く過ごせるでしょう」と笑顔で答えてくれました。先生は自らの態度で「誰かを喜ばせる喜び」を教えてくださったのです。
いま、ピカピカの廊下と先生の温かい笑顔を思い出し、「ようぼくとして、人に喜んでもらえるような行いや声かけができているだろうか」と自らに問いかけています。これからも自身の行動と言葉で、周囲に喜びの輪を広げられるようぼくを目指したいと思います。
みんなのイチオシ
2024年11月27日号から立教188年新年号までの紙面の中から、読者の関心が高かった“イチオシ記事”について、寄せられた感想を紹介する。
話題を追って拡大版「『天理時報』新年号が結んだ縁」
(立教188年新年号6・7面)
『天理時報』が結んだ縁という素晴らしい話にふれ、信仰の大切さをいま一度思い返す機会となりました。テレビ番組では語られなかった夫妻の姿が知れて、この先の二人の愛の物語が楽しみになりました。(50代女性)
「“長年の教員の勘”が働いた」との恩師の言葉に、教祖のお計らいを感じた。縁談は時に難しいこともあるが、夫婦と恩師の3人が普段から素直な心で通っているからこそ、教祖が導いてくださったのだと想像する。(50代男性)
二人とも多忙のなか、お互いを尊重し合って夫婦生活を送っておられる姿に感嘆した。わが家では時折、妻と意見がぶつかることもあるが、そんなときこそ堤さん夫妻のように信仰を思い返し、家族の縁を深めていきたい。(60代男性)