流産で妻がふさぎ込むように – 人生相談
Q. 結婚から1年目に授かった子供を妊娠8週目で流産してしまいました。以来、妻はふさぎ込むようになり、意識して励ましの言葉をかけているのですが、なかなか前を向けない様子です。初めての夫婦の困難を前に、夫としての力不足を痛感しています。(20代男性)
A. めでたく妊娠され、わが子を抱く日を楽しみに、期待を膨らませておられたことでしょう。それが残念なことに、流産となってしまったのですね。
私どもにも同様の経験がありますが、そのときの「憩の家」の看護師さんが「大きな生理だと思えばいいですよ。お母さんも妊娠の練習をしているの。次はきっと大丈夫」と言ってくれて、救われた思いがしました。
また、庭の金柑の木などを見ていると、花が咲いて小さな実ができても、なかには落ちてしまうものもあります。これは生理的落果といって、木を守り、立派な実を残そうとする自然の働きなのです。「たいないゑやどしこむのも月日なり むまれだすのも月日せわどり」(おふでさき六号131)と教えられます。妊娠から出産までのあらゆることが親神様のご守護ですから、自然な流産も私たちには計り知れない親心からのお働きだと思います。
「夫としての力不足」と言われますが、一緒に泣いただけで十分だと思います。励ますよりも、寄り添ってあげてください。
流産を「一人亡くした」と思わずに、「すぐまた生まれてくる」と笑顔で待ちましょう。夫婦の絆を強めてくれた親孝行な子が、今度は元気に誕生するよう、どうぞ夫婦仲良くお過ごしください。
回答者:西村和久 (一筋分教会長・「憩の家」事情部教師)