「また帰りたい」と思えるように – こどもおぢばがえりトピックス
2025・8/13号を見る
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立教188年「こどもおぢばがえり」には、国の内外から大勢の子供たちが帰参した。期間中、子供たちに夏のおぢばを楽しんでもらおうと、行事会場や詰所で各団・隊のスタッフがさまざまな工夫を凝らした。ここでは、天理時報取材班が親里各所で集めたトピックスを一挙紹介する。
遠くケニアからおぢばへ
日本から約1万1000キロ離れた東アフリカ・ケニアから、郡山団郡山ケニア隊の24人が帰参した。
今回、帰参したのはケニアテンリ小中学校へ通う子供たち。郡山大教会ケニアエンブ布教所長のカリウキ・ジェームス・ジョグさん(49歳)が校長を務める同校には現在、約660人の児童・生徒が在籍し、カリキュラムには一般教養はもとより、お道の教えにふれる時間が設けられている。コロナ禍を経て、2年前から団参の準備を進め、このたび7年ぶりの帰参が実現した。
期間中は、本部神殿を参拝した後、各行事会場を巡り、おぢばの“夏の祭典”を満喫した。
引率責任者のカリウキさんは「本部神殿を参拝したとき、子供たちは『こんなに大きな教会があるのか』と驚いていた。今回の帰参は、子供たちにとって忘れられない思い出になったと思う。ケニアに戻ってからもおぢばでの学びを大切に、立派な人に成長してもらいたい」と話した。
熱中症対策を講じ
期間中、気温35度を超える「猛暑日」が続いた親里。帰参者の中には、真夏の強い日差しを避けようと日傘を差す人も少なくなかった。
近年は、男性が日傘を差す光景も珍しくない。8月2日、南礼拝場前では、約3時間で91人の日傘を差す男性の姿が見られた(編集部調べ)。
また、子供たちが安心しておぢばでのひと時を楽しめるよう、熱中症対策に力を入れる団体も。
最高気温が35度まで上がった7月27日、髙安団眞隆鼓笛隊の40人は氷水を吸わせた冷たいセームタオルを首に巻いていた。このタオルは高い吸水性があり、絞れば吸水力が復活することから、繰り返し使えるのが特徴。水を含ませて首に巻くことで、熱中症対策グッズとしても活用できる。
同隊では約10年前、教会につながる信者が子供たちの人数分のセームタオルをお供えしたことから、熱中症対策に活用するように。スタッフが1時間おきに冷水に浸し、キンキンに冷えたタオルと交換する。
同隊責任者の松本朝充さん(51歳・眞隆分教会ようぼく・大阪府河内長野市)は「子供たちが喜んで帰ってくれたことが何よりうれしい。今後も安心して参加してもらえるよう、スタッフ一丸となって安全対策に努めていきたい」と述べた。
在日外国人教友が帰参
日本在住のブラジル伝道庁につながる教友を対象にした団参が行われ、17人が帰参した。
この団参の発起人は、本部海外部の勤務者で、第132母屋(ブラジル・カナダ詰所)主任の香山光さん(37歳・足立山分教会教人)。詰所で外国人教友の宿泊受け入れに当たるなか、「日本在住のブラジル伝道庁につながる教友に丹精の機会を」と、団参を企画。ブラジル伝道庁に相談のうえ、参加を呼びかけた。
帰参した教友らは、本部神殿で参拝した後、「バラエティー188」などの「おたのしみ行事」へ。また、別席を運ぶ参加者の姿も見られた。
3歳の娘と帰参したタノシ・エリオさん(43歳・ブラジル伝道庁ようぼく・埼玉県本庄市)と内田麗子さん(48歳・同信者)夫妻は、「こどもおぢばがえり」に初めて参加。内田さんは「とても大きなイベントで驚いた。娘も喜んでいて、機会があれば来年も参加したい」と語った。
園児との団参40年以上
埼玉県熊谷市の太田村分教会(荻原昌博会長)が運営する「にしめぬま幼稚園」の園児ら79人が帰参した。
これは、「こどもおぢばがえり」への参加を通じて、園児たちが楽しくお道の教えにふれることを目的に、40年以上前から続けられている同園の恒例行事。引率スタッフの中には同園出身者も少なくないという。今回、荻原会長(53歳)の呼びかけで園児や元園児など幅広い年齢の子供が参加した。
大型バス2台で帰参した一行は、期間中、「アスレチックBOX」や「こども横丁」などで、元気いっぱいに体を動かした。
荻原会長は、「『こどもおぢばがえり』は、関わるすべての人が『人に喜んでもらおう』と尽くしており、お道の精神を学ぶことができる素晴らしい場だと思う。これからも多くの子供たちをおぢばに連れて帰りたい」と話した。
詰所で信仰深める場を
期間中、各詰所では帰ってきた子供たちが信仰を深められる機会を持ちたいと、さまざまな育成行事が企画された。
その一つ、周東詰所では、夕方におつとめ練習を実施した。
これは、末弘兼生・周東団前団長(順周分教会長)が「帰参した子供たちが、おつとめを詳しく学ぶ機会をつくりたい」と、一昨年から始めたもの。引率者からは「私たちが教えても集中力がすぐ切れてしまう子が少なくないので、とてもありがたい」と好評だという。
今年、講師として座りづとめを教えた川本義郎・同団団長(浅原分教会長)は「おつとめをしっかりと勤めることで、神様に喜んでいただけるし、ご守護も頂けるよ」と子供たちに優しく伝えていた。
練習を終えた子供たちは、心を揃えて夕づとめを勤めた。
同団の引率者の一人、大島美紀さん(35歳・麻里布分教会ようぼく・山口県岩国市)は「毎年参加する中で、子供たちのおてふりの手振りが少しずつきれいになり、心を込めておつとめを勤めるようになっている。今年学んだことを、今後も生かしてもらいたい」と語った。