年祭に向け実動誓う – 秋季大祭帰参者の声〈上〉
「諭達第四号」を拝して
秋季大祭において真柱様は、教祖140年祭へ向かう三年千日活動の指針となる「諭達第四号」を発布された。真柱様は「諭達」を読み上げられた後、全教が心を揃えるためにも、年祭の意味を知り、をやの思いに沿って積極的に歩む気持ちになるための材料として、「諭達」を利用するよう促された。長引くコロナ下、一日千秋の思いで国の内外から帰参した人々は、この日、何を感じたのか――。ここでは、年祭に向け思いを新たにした帰参者の声を紹介する。
亡き母の分までおたすけ
結城詩織さん(28歳・東北野分教会東大野城布教所ようぼく・福岡県大野城市)
母の出直しという大節を先日、お見せいただきました。信仰熱心な母はいつもおたすけを心がけ、体調が悪化しても「人救けたら我が身救かる」との信念で、周りの人たちに教えの素晴らしさを伝えていました。
「なぜ……」という思いで胸が押しつぶされそうになりましたが、家族で談じ合いを重ねるなか、「親神様の思召が込められている」と思いが至りました。
「諭達」の中で「ふしから芽が出る」とのお言葉を拝し、母の出直しという節を通じて、親神様が私たちの成人を後押ししてくださっていると直感しました。
来年始まる年祭活動では、母の信仰姿勢に学び、母の分までおたすけに励みたいと思います。
英国での戸別訪問再開へ
山中正道さん(71歳・直島分教会直島ロンドン布教所長・イギリス)
30年ほど前にロンドンへ赴任し、テーラー(仕立業)を営んできた。その傍ら、「自分にできるにをいがけ」として、戸別訪問を長年続けてきた。
そして教祖130年祭へ向かう旬に、より一層成人させていただきたいとの思いから布教所を開設した。
こうしたなか、一昨年からコロナ禍の影響で、にをいがけが一切できなくなり、布教師としての務めを果たせなくなった。
今回の「諭達」を受けて、教祖ひながたをしっかりと通らせていただく決意を新たにした。
いま、ロンドンの感染状況は収まりつつあり、戸別訪問を再開する目途が立っている。これからも教祖の道具衆としての自覚を胸に、一層の成人を目指してにをいがけに努めたい。
「陽気ぐらし」のにをいを
水谷正孝さん(38歳・保敷根分教会ようぼく・東京都西東京市)
職業は外交官。現在、東京・霞が関の外務省で勤めている。これまでにタイ、マーシャル諸島、フィジーに駐在した。約3年後には、家族で再び海外へ赴任する予定だ。
今回は、9月に第二子を授けていただいたお礼を込めて家族4人で帰参した。「諭達」を拝し、親神様から見れば世界中の人間は可愛い子供であり、私たちは国籍を問わず「一れつ兄弟姉妹」であるとの思いを一層強くした。
仕事柄、さまざまな国の人とやりとりをする機会が多い。今後も“はたらくようぼく”として、陽気ぐらしのにをいを醸し出したい。また、家族ぐるみで教会へ足を運び、ひのきしんやにをいがけを実践していきたい。
生きづらさに寄り添って
山口道代さん(67歳・泉港分教会ようぼく・大阪府東大阪市)
10年ほど前から発達障害について勉強しています。その中で、私自身も自分の考えや思いが相手にうまく伝わらず、生きづらさを感じることが少なくないことに気づきました。
そして、「私と同じように相手に思いを伝えられず苦しんでいる人の理解者になれたら」と思うようになったのです。
このたび発布された「諭達」に「身上、事情で悩む人々には、親身に寄り添い」という一節がありました。
人と思いを通じ合えず生きづらさや孤独感を抱える人に寄り添うためには、相手の話に繰り返し耳を傾けることが大切だと思います。
これからは相手の心が少しでも晴れるような“たすけの手”を差し伸べていきたいと思います。
身近なにをいがけを意識
田川昭信さん(60歳・瓊波分教会肥瓊布教所ようぼく・長崎市)
現在、長崎市内にある高校の寮の職員として勤めている。親元を離れて寮生活を送る生徒たちの親代わりとして親身に接するよう心がけている。
コロナ下では、寮内でも感染が一時蔓延した。一日も早い治まりを願ってお願いづとめを勤めるなど、お道の教えを胸に、生徒が暮らしやすい環境づくりに努めてきた。
「諭達」を通して、自然災害や疫病の世界的流行も親神様の親心の現れであり、てびきであると教えていただいた。
「諭達」にお示しいただくように、今後は教会日参を心がけるとともに、職場では生徒や同僚に一層心を配るなど、身近なにをいがけを意識して通りたい。そして、親神様・教祖に真実の心を受け取っていただけるよう、悔いのない年祭活動をつとめたいと思う。
年祭に伯国から帰参者を
桜井康代さん(83歳・津伯竜教会ようぼく・ブラジル)
ブラジル在住およそ70年。過去の年祭活動では、おぢばから遠く離れたブラジルの地で、一歩でも成人した姿を目指す教友たちの姿を見てきました。
今回、6年ぶりにおぢばへ帰らせていただきました。長旅の疲れがあったものの、一歩ずつ玉砂利を踏み締めて本部神殿へ向かうと、不思議と体の芯から元気が湧いてきたのです。教祖の温かい親心を直に感じられるおぢばの尊さを、身をもって味わわせていただきました。
「諭達」を受け、これまで懸命に道を伝えてくれた先輩たちの努力を受け継ぎ、次代へ信仰をつないでいくことが今の私の使命だと再認識しました。
現在、お道の教えをブラジルでもっと広めたいとの思いから、若い人たちと月1回、にをいがけに歩いています。教祖140年祭には、遠いブラジルの地から一人でも多くの人たちをおぢばへ連れ帰ることができるよう、にをいがけ・おたすけに一層努める決心です。
国籍問わず心の拠り所に
鈴木陽三さん(57歳・東濃シドニー教会長・オーストラリア)
24年前、海外布教を志し、オーストラリアへ移住した。4年前に愛知県にある教会の会長に就任してからは、オーストラリアへ教会を移転するため、コロナ禍の影響を受ける中も準備を進めてきた。
このたび秋季大祭への帰参が叶い、お運びで教会移転と名称変更のお許しを頂いた。三年千日を目前に控えるこの旬に、新たな門出を迎えられたのも、親神様のお導きあってこそだと感じている。
「諭達」の冒頭にある「全教の心を一つにしたい」という一節を拝し、まずは家族で年祭の意義をあらためて確認し、心を一つにすることから始めたい。
オーストラリアには、さまざまな人種や民族が住んでいる。国籍を問わず、身上や事情に苦しむ方々の心の拠り所になれる教会を目指していきたい。
親子で歩く喜びを味わい
宇野和子さん(70歳・磯山分教会ようぼく・滋賀県甲賀市)
20年前、長男が白血病と診断されました。そのとき、家族全員で心を定めて別席を運ばせていただいたところ、ご守護を頂くことができました。
しかし、3年前に再発。時を同じくして布教所長に就任した姉が、布教所の信者さんと共に、一心にお願いづとめを勤めてくれたのです。
その後、奇跡的にドナーが見つかり、骨髄移植手術を受けることができました。長男は現在、元気に仕事へ復帰しています。
今回、姉と共に帰参し、長男の身上が平癒したことへのお礼を申し上げました。
「諭達」の中で、おつとめで身上の治まりを願うよう促される一節を拝し、姉や信者さんの姿が浮かび、胸が熱くなりました。
現在、知人の家へ通い、生活支援をしています。年祭へ向かう三年千日を親子ともども歩ける喜びを味わいながら、身近な人のたすかりを願って、報恩感謝の日々を通らせてもらいたいと思います。