医療従事者サイトで“お道の看護”高評価 – 話題
奈良市立看護専門学校長の平葉子さん(71歳・備北分教会教人・天理市)が20年前、天理よろづ相談所病院「憩の家」で勤務していたときに発表した論文が、医療専門サイト「m3.com Doctors LIFESTYLE」で取り上げられ、医療従事者の間で話題を呼んでいる。
同サイトは、30万人以上の医師が登録する日本最大級の医療従事者専用サイト。最新の医療情報をはじめ、医師に必要な知識などをまとめたコンテンツが提供されている。
平さんの論文の抄録とインタビュー記事は、先ごろ、同サイトの「看護師に聞く、良い関係の築き方」の連載の一つとして掲載された。
掲載された論文は、平さんが「憩の家」で研修医の教育病棟の看護師長として勤めていたときの体験をもとに、研修医と看護師との人間関係を分析・検証したもの。
20日間で2,500人閲覧
インタビューでは、平さんが「憩の家」の研修医の教育病棟に入った当時の状況を例に挙げ、研修医と看護師の人間関係の改善方法に言及。その中で、当時の現場では研修医と看護師の人間関係に深刻な問題があったとして、研修医への看護研修や、医師と看護師の合同カンファレンス(会議)を導入したところ、次第に現場の人間関係が改善され、役職を超えて病棟の職員の結束力が高まったと述べている。
同記事は公開から20日ほどで約2,500人が閲覧、うち900人弱から感想が寄せられ、「医師の看護研修は、ぜひやってみたい」「研修医の指導に役立てたい」「天理で研修を受けたかった」など、“お道の看護”の魅力を高く評価する声が多く見られた。
平さんは「20年も前の論文がきっかけで、医療現場のお役に立つことができた。『まいたるたねハみなはへる』(七下り目八ッ)との『みかぐらうた』の一節が心に浮かんでうれしくなった」と述べている。
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なお1日、平さんの新刊『胸の奥にこの花あるかぎり』が、道友社から発行された。
同書は『すきっと』で連載中の同名エッセーをまとめたもの。著者の記憶に残る看護のエピソードや、奮闘する看護師たちの姿を通して“お道の看護のこころ”が伝わってくる一冊となっている。
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