時報で知った先人の姿に – 読者のひろば
増尾成江(69歳・大阪市)
40年前のある日、「突発性難聴」を発症。片耳の聴力を失い、もう片方もほとんど聞こえなくなるという大きな節に直面しました。当時、3歳の長男を育てるなか、目の前が真っ暗になったような不安な気持ちに襲われました。
そんなとき義父母から、修養科を志願するよう勧められました。先行きが見えない状況でしたが、教えを真剣に学ばせていただきたいと考え、二つ返事で志願しました。
親里での生活が始まって10日目のこと。詰所の館内放送が流れたとき、それまで聞こえなかった音声が、はっきりと聞こえていることに気づいたのです。鮮やかなご守護を目の当たりにし、神様の存在を深く感じました。
あれから40年が経った今月。刷新されたばかりの『天理時報』4月4日号を読んでいると、新企画「信心への扉――おやさまに導かれた女性」に目が留まりました。そこで紹介されていた増井りん先生は、夫を亡くし、突然両目が見えなくなる大節に見舞われたにもかかわらず、教祖のお言葉を素直に受けて、たすけ一条に歩まれたということです。その先人の姿に感銘を受けるとともに、突発性難聴を発症した当時の自分と重なり、ありがたい思いが込み上げてきました。
もうすぐ70歳を迎えますが、いまも夫婦で自営業を営んでいます。健康な体をお貸しいただいていることに感謝し、少しでも人さまに喜んでもらえるよう努めていきたいと思います。