「虐待かも……」と自己嫌悪 – 人生相談
Q.5歳の息子が言うことを聞かなかったり、わがままを言ったりすると、つい大きな声で怒鳴ってしまいます。最近では、息子が私を見ると怯えるようになりました。しつけの行き過ぎで虐待しているのかもしれないと感じ、自己嫌悪に陥っています。(30代女性)
A.山で迷ったら元来た道を引き返せ、といわれるように、育児の道も、しつけの基本に立ち返るのがいいと思います。しつけの基本とは「①親が子供に期待することを具体的に教える ②教えたことを練習する ③教えた通りできれば褒める」の三つです。特に、不適応な行動が起こる前に予防教育を施すことが大切です。
たとえば、公園へ行って「帰ろう」と言うと、「イヤ」と言って遊び続けることがよくあるとします。この場合、「帰ろう」と言われたら「分かった」と言ってすぐに帰るよう前もって教え、練習し、それができれば褒めて励まします。
また、シール帳を作って、すぐに帰れたら好きなシールを1枚貼ることができる、というルールを定めるのもいいでしょう。シールが貯まれば、お菓子と交換できるなどのご褒美を設けると、さらに効果的です。
子供が指示に従わないことにイライラしたときは、深呼吸をして、まず落ち着きを取り戻すことです。そのうえで、あらためて、子供にしてほしいことを教えましょう。人は落ち着いているときこそ、一番学ぶことができるからです。
最後に、このことを通じて、あなた自身が信仰の道の基本である「素直に教えを実行すること」ができているか、点検してみてはいかがでしょうか。
回答者:堀 健一(家庭支援プログラムアドバイザー・晃栄理布教所長)