中3の娘が“スマホ依存”に… – 人生相談
Q. 一昨年、中学入学を機に、娘にスマホを買い与えました。しばらくは自制して使っていましたが、昨年の一斉休校を機に、一日中触るように。成績も落ち始めたので注意したものの、聞く耳を持ちません。どうすれば“スマホ依存”から抜け出せますか。(40代男性)
A. 最近とても多い相談ですね。本人も使い過ぎは十分分かっているものの、勉強に対しては何をどう手をつけていいか分からず、やる気が出なくて困っているのかもしれません。
そんなとき、スマホは瞬時にゲームや動画の世界に入り込んで、誰かとつながれば嫌な現実から離れることができます。こんな便利なものは手放すことができません。
この状態を改善するには、親子でよく話し合ってルールを決め、それをしっかり守らせ、守ったら褒め、守らなかったら使用を制限することが基本です。しかし、親の働きかけでやる気を起こさせるのは「外的動機づけ」を与えることであって、一時的な効果は見られても長続きしません。娘さん自身の「内的動機づけ」が必要です。
昨今、素晴らしい若者が各方面で活躍しています。好きなことや得意なことを親にも認められ、自ら進んで人一倍努力してきた人たちです。
子供は親の思い通りに育てられません。子供が育つのを応援するしかありません。娘さんの好きなことは何でしょうか。たとえ、それが役に立たないものであっても、認めて、できるかぎり応援してあげませんか。そうすれば、娘さんはスマホを使う時間を惜しんで努力しますし、心が勇んでくれば親との会話も増えていきます。
回答者:古市 俊郎(福之泉分教会長・公認心理師)