ひまわり畑満開 – 耕作放棄地を再生天理大生と住民で
夏空のもと、天理に満開の“ひまわり畑”――。天理大学の学生有志と天理市杣之内町自治会の住民たちが共同で育てた一面のひまわり畑が大輪の花を咲かせ、7月30日に「そまのうち ひまわり畑一番のりイベント」が行われた。当日は地域の子供たちが訪れ、2メートルほどの丈に育ったひまわり畑に分け入り、“天理の新名所”を満喫していた。
これは、天理大のある杣之内町自治会から、「20年ほど使用していない耕作放棄地に、ひまわりを咲かせたい」との提案を受けて実現したもの。谷口直子・同大学准教授(人間学部人間関係学科生涯教育専攻)と学生有志が中心となって「ひまわりのチカラ実行委員会」を立ち上げ、親里競技場西側の耕作放棄地(約800平方メートル)で、今年2月ごろから準備を進めてきた。
5月には杣之内町の地域住民ら約40人が集まり、約6,000粒のひまわりの種を植えつけた。種の一部は、福島県内のNPO法人チームふくしま「ひまわり里親プロジェクト」から取り寄せたもの。東日本大震災から10年の節目を迎えたことから、今回のひまわり畑の造成には、地域の防災意識を高める気持ちを込めたという。
当日は、ひまわりの生育に携わった地域住民や子供たちが畑を散策。同大学馬術部で飼育しているポニーの「天天」も来場し、写真撮影に興じる人も。
実行委員長の髙井直輝さん(3年)は「当初予定していた売店やワークショップなどはコロナ禍の影響で中止になってしまったが、子供たちが楽しむ姿を見られて良かった。今年の経験を生かし、これからもこの活動が続いていけば」と話した。
なお、ひまわりの後は、菜の花の種を蒔く予定だという。
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下記から、学生たちがひまわりを生育する姿やイベントの様子を見ることができます。