天理時報2024年5月22日号3面
【母親が担任教師にクレームを入れる – 人生相談】Q. 母親が、中学校の担任の先生にささいなことでクレームを入れています。それが原因で、先生は私と距離をとっているようです。来年は受験もあるので、先生とは気軽に相談できるような関係でありたいのですが、どうすればいいでしょうか。(中学3年女子)A. 高校受験を来年に控える大切な時期に、お母さんと担任の先生との狭間で不安な思いをしているのですね。あなたにまず分かってほしいのは、お母さんはあなたのことが何より大切で心配だからこそ、そういう行動に出るということです。クレームを入れるのは、相手に改善を求めているということです。けれども、相手の考えや行動を変えることは容易ではありません。そのことを踏まえ、一度、お母さんとじっくり話し合ってください。そしてクレームがこれからも続くようなら、「お母さんには、学校での話や相談事ができなくなってしまう」と伝えましょう。また、先生には、お母さんがクレームを入れることになった経緯を説明して、「ごめんなさい」の意思表示をしましょう。あなたにとって大事な時期に、親神様がどのような思いで試練をお与えになったのかは分かりません。しかし、この試練を乗り越えることで、将来きっと役に立つ力を、いま身に付けさせてくださっていると悟れば、気持ちが前向きになりませんか。そして、お母さんと共に教会で参拝しましょう。いまの状況を神様に相談し、お願いをしてください。きっと、あなたの気持ちがお母さんに伝わるきっかけとなるでしょう。回答者:岡本宗介(尾道分教会長), 【各地の“ひのきしん絵巻”「お道のニュース」で公開 – 道友社】インターネット「天理教ホームページ」および「天理時報オンライン」の「お道のニュース(各地ニュース)」では現在、「立教187年全教一斉ひのきしんデー」の各地からのリポートを順次アップしている。これは、教区・支部の道友社友から寄せられた記事と写真をもとに編集したもの。「デー」当日の4月29日午後から、ネット上に順次公開しており、15日現在、「その13」までアップされている。また、「デー」とは別の日に実施した会場や、雨天のため順延した会場も掲載。各地で教友たちが繰り広げた“ひのきしん絵巻”をスマートフォンなどで見ることができる。「お道のニュース(各地ニュース)」は下記URLからご覧いただけます。https://www.tenrikyo.or.jp/yoboku/omichi-news-cat/local-news/, 【「除草の哲学」に日々倣う – 視点】「全教一斉ひのきしんデー」で2時間ほど草を引いた。公民館の砂利敷きの駐車場に座り込み、小石の間から顔を覗かせるカタバミなどをつまんで引き抜く。根にまとわりつく土から微かな匂いがする。土壌バクテリアによるこの匂いは、人を穏やかな気持ちにさせるらしい。同じ動作を根気よく繰り返すうち、頭が空っぽになり、時を忘れる。心理学でいう「フロー状態」のような心地よさに、しばし浸った。「ガーデニング大国」イギリスで2020年のベストセラーとなった『庭仕事の真髄』に、除草の効用について言及した一節がある。著者のスー・スチュアート・スミスは著名な精神科医で心理療法士。心理学や神経科学、園芸療法などの最新知見をもとに研究し、「手を使う作業に没頭すればするほど、自分の内面で自由に感情をより分け、それを処理することができる」という自身の経験知を踏まえ、「心もまた庭のように手入れをされなければならないのだ。私たちの感情生活は複雑で、常時手入れして、修理しなければならない」と強調する。さらに、心を手入れするには「思いやりのある創造的な態度を育む必要がある。とりわけ何が私たち人間を養い育てているのかを知る必要がある」として、人にやさしく振る舞い、自然によって“生かされて生きている”ことへの自覚を促す。ところで、二代真柱様に「除草のこころ」と題する随筆がある(中山正善著『陽気ぐらし』収載)。「除草に非常な興味を持ち、人々とも語り合って除草に入念するようになったのは、戦争(筆者注=第2次世界大戦)以前からであった」と振り返り、「私の除草哲学が生れて来た」と記される。そのうえで「除草は私に人生観を教えてくれた」「頭を空にした除草行為が、理論をはなれた面から、尊い尊い知識をつめ込んでくれた。経験の上から、草にもお礼申したい念を起させてくれた」と述懐しておられる。そう仰せになる第一の理由は、「何の技巧もなく、誰にでも出来る行為ではあるが、その完成には、人知れぬ努力と繰返しを要する」という“除草の難しさ”にある。そして「教祖は“ほこり”という言葉で、心遣いの誤りを教えられた。その掃除ということが常々、又一番大切な日課であると教えられた。誰にもわかる“埃”のことである。誰にも出来る掃除のことである。ついうかうかとまとめておいて、一斉に除去しようと、考えやすく、日々に掃除をつむことは、考え易くして、おこたり勝ちなことである」と、日々ほこりを払う大切さを懇ろに諭される。先のベストセラーといい、二代真柱様の随筆といい、筆者が少し草を引いたくらいでは到底たどり着けない境地だが、心に草がしこらぬよう日々「除草の哲学」に倣いたい。(松本)