天理時報2022年3月30日号2面
体験ルポ記者がゆくVol.7おやさとふしん青年会ひのきしん隊編ぢばへの伏せ込み通算30回の節目親里で開催される研修会や講習会を記者が実地に体験し、感じたことを交えながら報告するシリーズ企画「記者がゆく」。第7回は「おやさとふしん青年会ひのきしん隊」を取り上げる。今年3月をもって通算900回の節目を迎えた同隊を、入社1年目の二人の記者が、それぞれ1日体験取材した。人のため尽くす喜び本紙記者となって1年が経つ。初めは与えられた仕事をこなすだけで精いっぱいだったが、最近は心に余裕が出てきたように感じる。この日、出動したのは2人。第10母屋前でラジオ体操をした後、2班に分かれてひのきしん現場へ。記者が担当したのは、3月末に開催される「春の学生おぢばがえり」に向けて、神苑周辺に学生会のフラッグポールを設置する作業。二人一組となって、一本ずつ角度を確認しながら、長さ約5㎡のポールをきちんと設置して春らしい陽気のなか、長袖の白い隊服が汗でにじむ。充実感に浸りながら、風になびくフラッグを眺めていると、子供のころ、親里各所に掲げられていた「こどもおぢばがえり」の旗を見てワクワクしたことを思い出した。「親里に帰り集う学生たちのために、おぢばのにぎわいに花を添える」その御用だと思い直すと、ポール立ての何げない作業に喜びを感じている自分に気づいた。ぢばへの伏せ込みを通じて、のために尽くす喜びを再確認し、自分を磨く。こうした経験を糧に、日々の御用に喜びを見いだしながら、自らの信仰を一層深めたいと思った。明日への活力を養う一方、親里で8年間生活している記者。いまだ自発的にひのきしんに臨めない自分に、どこか後ろめたさを感じていた。今回の入隊を機に、ひのきしんの意義をあらためて学びたいと思った。当日、8人の隊員と共にバスで向かったのは、天理教青少年野外活動センター「さんさいの里」。作業は、伐採された木の撤去から始まった。デスクワーク中心の生活を送る記者にとって、山道は不慣れだが、緑豊かな自然の中での作業は心地良い。続いての作業は、敷地一帯に点在する植樹の点検。二手に分かれて植樹ルートを歩き回り、10秒ほどの若木の状態を確認していく。そのなか、ある隊員と話した。彼は以前、人間関係のもつれから100年ほど勤めた会社を退職し、養科を志願。3カ月の修養生活を通じて自らを見つめ直し、その後、再就職した。今回のおぢばでのひのきしんは、新たな出発を決意した日を思い起こさせ、自ら勇み立「きっかけになっているという。帰りのバスの中で、隊員たちに今後の予定を聞いた。「これから地元に戻って明日から仕事です」「この後も別の御用があります」。いとまひと息つく暇もなく、それぞれの日常が始まる。その顔は、いささかの疲労も感じさせず、晴れやかだった。ひのきしんは、親神様への報恩感謝の行いと教えられる。それは同時に、「かりもの」の体を使わせていただける喜びを感じつつ、明日への活力を養う機会でもあると思う。そう気づいたとき、入隊前の胸のつかえが取れたように感じた。文=数延研人、高田悠希昭和28年、中山正善・二代真柱様によって「おやさとやかた構想」が発表。翌29年、やかた普請に青年会の若い力を発揮しようと、「おやさとふしん青年会ひのきしん隊」が結成された。以来、親里各所でのひのきしんを中心に、ぢばへの伏せ込みの場、修練の場として今日まで活動を続けている。一昨年からは感染症拡大防止対策として、従来の1カ月間の合宿生活から日帰り形式へと変更して受け入れを行っている。ひのきしん隊30回隊の出動の様子をQRコードからご覧いただけますおやのこころおやのことばにんけんのわが子をもうもをなぢ事こわきあふなきみちをあんぢる「おふでさき」七号9ピンク色に染まったサクラの花々が、柔らかな春の光に照らされて輝いています。もうすぐ入学シーズンです。ピカピカの小学1年生になる子たちは、希望に胸を膨らませる一方で、ちょっぴり不安も感じていることでしょう。あの重たいランドセルを背負って学校まで歩いていくのですから、それだけでも、ちょっとした冒険に出かけるようなものです。その小さな冒険を始める近所の男の子が、最近こんなことを口にしました。「一人じゃ、まだ学校へ行けへん」学校まで歩いて50分。土地柄からか通学路も入り組んでいます。父親と一緒に何度か学校まで歩いて、行き方を教わったようですが、一人で登校するには、まだ心細いのでしょう。一方、送り出す親も、子供が危ない目に遭わないかと、あれこれ心配するものです。この子の父親に聞くと、登校の予行演習は、けがや事故につながる危険な場所を教えるためでもあったといいます。少しでも安全な道を通らせたいという親心がにじみます。掲出のお言葉を拝すと、親神様も、そうしたお気持ちで私たち人間を見守ってくださっているのが分かります。危ない道へ行かないよう、いつも親心をおかけくださっているのです。親神様がお付けくだされた成人の道を、ともども力強く歩んでいきたいものです。先の男の子は、しばらくお友達と一緒に登校するとのこと。同じ道を歩む仲間がいるって、とても心強いことですね。(大西)