天理時報2022年3月2日号2面
〝里の仙人”の生き方求めて天理大おやさと研究所2021年度「公開教学講座」終了天理大学おやさと研究所(永尾教昭所長)が昨年9月からオンラインで開催している「2021年度公開教学講座―信仰に生きる『逸話篇』に学ぶ(7)」は、このほど全6回をもって終了。最終の第6講では、澤井義次研究員が、逸話篇Ⅱ「おたすけを一条に」を題材に講演した。澤井氏は冒頭、真明組周旋方の立花善吉について紹介したうえで、教祖が立花に仰せになった「あんたは、これからおたすけを一条に勤めるのやで。世界の事は何も心にかけず、世界の事は何知らいでもよい。道は、辛抱と苦労やで」というお言葉に言及。これは俗世間にありながらも、神一条、たすけ一条に生きるライフスタイルを教示していると述べた。そのうえで、教祖が当時の人々に対して求められたとされる「里の仙人」の生き方について話を進めた。その中で、これは日ごろ世俗に住みながらも、世俗的なものの見方に流されることなく、ひたすら親神にもたれて生きる姿勢を暗示しており、お道の信仰の本質を端的に表現しているとして、「逸話のお言葉は、まさに里の仙人の生き方を示唆している」と語った。さらに、「辛抱と苦労」というお言葉は、教祖が教えられた真実の道をたどるためのものであ日常的な意味を超えた深い意味合いが込められているとして、「どのような状況にあっても、俗にいて俗に堕すことなく、常に親神のご守護に包まれて生かされて生きていることの喜びをもって、互いたすけ合いを実践していく。それによって、社会そのものを少しずつ陽気ぐらし社会へと立て替えていくことができる」と話した。アーカイブ動画が視聴可能現在、今年度全6回の講座のアーカイブ動画が左記QRコードから視聴できる。永尾所長は、同講座について「逸話篇に描かれている、先人たちが直接受けた仕込みを通して、生き生きとした教祖のお姿が彷彿とする。コロナ禍で人との交流が分断されつつあるいま、あらためて各逸話に込められたをやの思いを探る意義は大きい」と話している。なお、同研究所が主催する特別講座「教学と現代」は2月25日午後2時から、天理大学ふるさと会館で開催される。今回は、公開教学講座でも講師を務めた天理大学名誉教授の澤井義次氏が「生きることの意味とその理解―天理教人間学の地平から」をテーマに講演。同講座はオンラインでも視聴できる。(2月25日記)2021年度「公開教学講座」のアーカイブ動画が下記QRコードから視聴できる。講師とテーマのラインアップは次の通り。永尾教昭所長第1回110「魂は生き通し」金子昭研究員第2回127「東京々々、長崎」尾上貴行研究員第3回130「小さな埃は」澤井治郎研究員第4回138「物は大切に」島田勝巳研究員第5回123「人がめどか」澤井義次研究員第6回115「おたすけを一条に」今年度の天理大おやさと研究所の「公開教学講座」はオンライン開催。全6回の動画をホームページから視聴できる五輪金メダルの功績たたえ大野将平選手ゆかりの天理に「ゴールドポスト」設置「東京2020オリンピック競技大会」柔道男子73㌔級で金メダルを獲得した天理大学柔道部OBの大野将平選手(30歳・旭化成所属)の功績をたたえ、このほど天理市内の天理郵便局に「ゴールドポスト」が設置された。内閣官房と日本郵政が共同で実施している「ゴールドポストプロジェクト」は、東京大会の金メダリストらゆかりの地の郵便ポストを金色に塗り替え、栄光をたたえるとともに、輩出した地域を盛り上げようというもの。今回は、大野選手の希望で市内での設置が決定。大野選手は「〝第二の故郷〟である天理に設置していただき、とてもありがたい」と話している。天理郵便局に設置された「ゴールドポスト」。大野選手の名前や出身地などが刻まれたプレートも取り付けられているおやのこころおやのことばはたらきもとんな事やらしろまいなせかいちうハをやのからだや「おふでさき」十五号37親里のある講習会で出会ったAさん。脳性麻痺のため、手足がほとんど動かない不自由な体で、付き添いの方と一緒に受講していました。そんなAさんが、私に笑顔で話してくれました。「僕はこのように不自由な体ですが、手伝ってもらえば、ご飯もおいしく食べられるし、皆さんとこうしてお話もできます。それが本当にありがたくて、いつも神様に感謝しているんです」その言葉を聞いて、自分がとても恥ずかしくなりました。わが身を顧みると、思うようにならない些細なことに不足したり、体調が少々すぐれない程度でしんどがったりするといった、都合通りにいかないことを数えては愚痴を言ったりする日々。一方、Aさんは、数少ないできることを一つひとつ数えては喜び、感謝して通っているのです。全く逆の姿に、なんとも申し訳ない限りでした。人は欠けていることや、不都合なことに、どうしても目がいってしまいがちです。どんなにたくさんのお恵みを頂戴していても、いくつかの不足のために、まるでお恵みがないかのような錯覚に陥ってしまいます。コロナ下となって2年の月日が経ちます。その間、コロナによって何もかもできなくなったかのように思えてしまいますが、振り返ってよく考えると、できていることも数えきれないほどたくさんあります。こんなときほど、世界中にあまねく広がる神様のお働きに気づき、感謝することが大切でしょう。(中田)