天理時報特別号2022年2月号3面
最近のメールには、「砂の霧」と呼ばれるサハラ砂漠からの砂塵が、これまでになく飛んでくるという話題もある。は大気中の汚染物質をくっ付けて飛来するので、目や鼻や喉がかゆくなったり、頭痛に悩んだりする日もあるとのこと。また、アマゾンの森林伐採や畜産物の成長ホルモンが間接的に海洋汚染につながり、増殖する海藻の悪臭に悩む日もあるらしい。添えられた写真は、その深刻さを物語っており、心が痛んだ。若い夫婦が、小さな島に忍び寄る環境破壊を体感しながら、物を大切にし、ゴミを減らす努力をしていることに尊さを感じる。春菜さんは「世界はみんなつながっているから、自分も知らないところで他の国の誰かに迷惑をかけているかもしれない。この島に来てから、大好きな海や美しい自然を子供の代に残してあげたいと思うようになったんです」と話す。春菜さんとの電話やメールのやりとりには、地球儀が欠かせない。クルクルと回しながら、世界はみんなつながっていることに、あらためて感じ入り、私自身の生き方を自らに問うこともある。日ごろ子供たちと一緒に約束している、物を大切にすることや、早朝の教会周りの掃除にも、もっと「世界」を意識したいと思う。新型コロナウイルス感染症の蔓延によ日本への里帰りもままならず、寂いかと思いきや、春菜さんは味噌や和菓子なども手作りして家族に喜ばれていると、その声はとても明るい。環境問題も感染症問題も、地球規模の対策が急がれるが、個々の努力と工夫、そして愛情こそが何よりも大切だと、春菜さんとの会話から学んだ。風船かずらは、カリブ海が眼下に広がる瀟洒な家にも、きっと似合うだろう。黒い球状に白いハートの形が浮かぶ愛らしい風船かずらの種を両手で包みながら、遠い南の島に思いを馳せて幸せを祈った。私の好きな風景表紙のはなし西薗和泉IzumiNishizono「ビオラの苗」冬から春にかけて、たくさんの花をつけるビオラ。園芸店にはさまざまな色の苗が並びます。どの色にしようか、どのように組み合わせようかと、あれこれ迷いながら、今年のカラーを考えるのが楽しみのひとつです。写生場所・・・・・・自宅にてにしぞの・いずみ1960年、奈良県天理市生まれ。84年、京都市立芸術大学油画科卒業。2021年まで天理中学校美術教諭を務めた。著書に『木かげと陽だまり水彩こころの覚え描き』(道友社刊)がある。