天理時報特別号2021年7月号2面
心に吹く風の記茶木谷吉信ChakitaniYoshinobu1960年生まれ天理教正代分教会長教誨師・玉名市元教育委員相手に声が届かないときは・・・今日は恥を忍んで、最近、実際にやってしまった大ポカの話をします。スマートフォンの調子が悪くなったのです。通話中、こちらの声が届かないことが、しばしば起こるようになりました。普通に話していても、相手が突然「もしもーし!あれ?もしもーし!」と言うのです。こちらは「はーい!聞こえてますよー、もしもーし!」と返すのですが、その声は届かず、「あれ?あれ?」と繰り返すうちに切れる。そういうことが多くなり、日常生活に支障が出るようになりました。安心して連絡が取れないのです。「やはり機械類は故障がつきものだな」携帯ショップで見てもらうことにしましたが、どの日も満員で、やっと1週間後の予約が取れました。皆さんも経験がおありでしょう。高いお金を払って買ったスマートフォンが故障し、長く待たされて携帯ショップへ行ったわけです。こういうときの客は、たいがい機嫌が悪いものです。文句の一つも言てやろう、という気分になります。ショップの店員さんに症状を話すと、私のスマートフォンを見るなり、こう言いました。「私が電話をかけますから、出てくださいますか」私は、同年代のなかでは機械に強く、少々の自信もありましたので、(この店員、オレの言うことを信用してないな)と、ますます気分が悪くなりました。そして「いいですよ」と、いささかぶっきらぼうに、鳴っている電話を取りました。そのときです。店員さんは私を見て「あー」とうなずくと、意外な言葉を発したのです。「そのままこちらをお向きください・・・・・・なるほど」鳩が豆鉄砲を食らったような顔をしていると、「お客さまの癖ですね。左手の小指の下になっているところに小さな穴があるのですが、そこがこの機種のマイクロフォンになります。そこを塞いでしまうと、こちらの声は先方の方に聞こえません」「えっ」と驚いて左手の小指を見ると、なんとマイクの穴にかかっていました。しかし、そこは負けず嫌いの私です。「でも、おかしいじゃないですか。このスマホは使い始めてもう1年以上経っています。症状が現れるようになったのは、このひと月くらいなんです」店員さんは、ちょっと小首をかしげて、「そうですね。もしかしたら、1カ月前にケースを外されませんでしたか?」なんと、見てきたようなことを言うではありませんか。確かに1カ月前、スマートフォンが熱くなって熱暴走するので、ケースを外したのでした。