そんな、命懸けのおたすけをしていたある日。おぢばに帰って、教祖にお目にかからせていただくと、教祖は、「熊吉さん、この道は、身体を苦しめて通るのやないで」と仰せくださいました。この親心あふれるお言葉に、藤吉さんは、かりものの身体の尊さを身に染みて納得したのでした。(『稿本天理教教祖伝逸話篇」六四「やんわり伸ばしたら」から)私たちの身体は、この世と人間を創造された親なる神様からの「かりもの」と教えられます。そして、心だけが自分のものであり、その心通りに、親神様は、身の周りの一切をご守護くださいます。自分の身はどうなっても人にたすかってもらいたいという、その心は尊いものです。しかし、人をたすけるのは自分ではなく、親神様のお働きによってご守護が頂けるということを、教祖は、あらためてお教えくださったのでしょう。その後、藤吉さんは生涯を人だすけに捧げ、多くの人を救い、信仰へと導いたのです。