おやのことば・おやのこころ(2022年3月9日号)
七ッ なんでもこれからひとすぢに
「みかぐらうた」三下り目
かみにもたれてゆきまする
1年前、コロナ禍の影響で外国への渡航ができない状況が続くなか、留学の強い意思を示した天理大学生13人が、1年間の交換留学のため出国しました。
国内の多くの大学は留学生派遣を見送っていましたが、天理大学では、なんとか留学を実現させようと、諸条件が整った韓国の五つの協定校への派遣を決定。しかし派遣担当の筆者にとっては、大きな不安と懸念を抱くものでした。以後、本部朝づとめで、人間思案を捨て、すべてを神様にお任せし、お凭れする心を定め、学生の留学中の健康と安全をお願いすることが日課になりました。
その後、韓国に続いて米国、カナダ、ブルネイ、フランス、ドイツ、ロシア、コロンビア、スペインの9カ国に62人の学生を派遣。2月末現在で、そのうち42人が留学中で、コロナ禍によるさまざまな制限を受けながらも、充実した留学生活を送っています。
1年前に韓国へ出発した学生たちは、今年に入って順次帰国しました。留学中は誰一人としてコロナに感染することなく、皆、優秀な成績を収めて留学を終えたのです。そして、口を揃えて「コロナ禍でさまざまな制限があって大変なこともたくさんありましたが、留学して本当に良かったと思います。留学の機会を与えてくださり、ありがとうございました」と、心から感謝の言葉を伝えてくれました。
今後とも、陽気ぐらし世界建設の人材育成の大切な御用として、一人でも多くの学生を海外へ送り出したいとの思いを一層強くしました。
(足立)