天理大「国際参加プロジェクト」- ネットで国際教育交流授業
天理とインドの生徒を結んで
天理大学国際交流センター室が主導する「国際参加プロジェクト」が2月16、17の両日、天理中学校を会場にオンラインで実施された。
これは、天理大の教育目標である「貢献性」と「国際性」を涵養することを目的に、「他者への献身」を国際的スケールで実践しようとするもの。海外でのボランティア活動などを毎年実施してきたが、近年はコロナ禍の影響で中止を余儀なくされていた。
こうしたなか、今回はJICA(国際協力機構)関西センターの協力を得ながら、コロナ下でも実現可能なプロジェクトの形を模索し、天理中とインド・ニューデリーにある「ムニ・インターナショナルスクール」をオンラインで結ぶ「国際教育交流授業」を実施することになった。
交流授業の実施に向けて、同プロジェクトに参加する天理大の学生たちは、半年前からムニ・スクールの生徒にオンラインで基礎的な日本語を教えるなどして、準備を重ねてきた。
天理大生のサポートで180人が円滑に交流
当日、天理中の2年生と、ムニ・スクールの小学校5年生から中学校3年生までの生徒が集まる教室がネットでつながった。
両校の生徒たちはまず、六つのグループに分かれ、それぞれ英語と日本語で自己紹介。続いて、互いの国の文化や名所について、事前に作成した動画やスライドを用いて発表し合った。生徒たちは慣れない言葉に緊張しながらも、はきはきとした口調で、海を越えたコミュニケーションを楽しんだ。
一方、サポート役を担った天理大生たちは、各グループのパソコン操作や司会進行を担当。時折、必要に応じて通訳するなどして、生徒たちが円滑に交流できるよう手助けをした。
二日間にわたる同プロジェクトには、天理中から160人、ムニ・スクールから20人が参加。天理大生11人がサポートした。
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同プロジェクト代表の関本克良・天理大准教授は「コロナ禍でプロジェクトが計画通り実施できるのかという不安もあったが、例年と異なる内容で、充実したプロジェクトを実現できた。これからも時々の状況に合わせながら、国際交流の取り組みを推し進めていきたい」と語った。