夢を追う一人息子を応援できない – 人生相談
Q. 今春、大学を出た一人息子が、舞台俳優になる夢を叶えるため、家を出ていきました。かねて反対していた私は、わだかまりを抱えたまま送り出してしまい、いまも応援する気になれません。これから息子と、どう接していけばいいでしょうか。(50代男性)
A. 夢があって、その実現に向けて努力できるのは素晴らしいことです。また、家を出て一人暮らしができるのは頼もしいことでもありますね。誰にでもたやすくできることではありません。
私たちは、現状をつい当たり前だと思ってしまいがちですが、「大学まで行かせたのに」とか、「親の言うことを聞かないのが許せない」など、夢を否定して反対する前に、いま息子さんに与えられている健康と成長の姿を喜び、感謝することがまず大切でしょう。
しかし、あなたの反対はいいことだと私は思います。夢を追いかけるのが自由であるならば、それに反対するのも自由です。それぞれの人生であり、心は自由に使えるものだからです。反対するのなら、とことん反対するのも一つだと思います。
親に反対されたから諦める程度の夢なら、最初から追わないほうがいいでしょう。「よくぞ反対してくれた」と、後々感謝されるかもしれません。また、親の反対を押しきってまで夢を追いかけて成功したら、「おめでとう、よく頑張ったね」と褒めればいいのです。失敗しても、本人が自分で納得して決めたのだから、次に生きる貴重な経験となるでしょう。
息子さんの変わらぬ健康と今後の活躍を、ご夫婦で親神様・教祖にお願いしてください。
回答者:西村和久(一筋分教会長・「憩の家」事情部教師)