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Q. いままで仕事が忙しく、3人の子供たちに十分に信仰を伝えられていませんでした。教祖140年祭には、家族そろって参拝したいのですが、自立して遠方に住む子供たちに信仰を伝えるには、どのようなことに努めればいいでしょうか。(60代男性)
A. 「宗教2世」の問題も取り沙汰される昨今、親の信仰を子供に伝えることは容易ではありません。子供自身が関心を持ち、ある程度納得した信仰でなければ長続きせず、人生に生かすことはできません。
信仰は心の問題ですから、“伝える”こと以上に、“伝わる”ものと認識すべきでしょう。親の振る舞いが教理と異なれば、子供は親を信頼せず、その教理さえ疑ってしまいます。そのため、親自身に「なるほど信仰者だ」という言行一致の生き方が求められます。
そのうえで、よく考えてほしいことが二つあります。一つは、あなたが信仰の何を伝えたいのかを具体的に考えることです。本教の教理や実践項目の中で、特にわが子に伝えたいものは何かを、常に意識して取り組みましょう。
もう一つ、これまでの親子関係の振り返りです。子供への伝わり方は「関係性」に影響されるからです。子供たちは、あなたの仕事ぶりや夫婦仲をどう見てきたでしょうか。親として敬意を持たれていれば信仰の話もしやすいですが、もし批判的に見られていれば、大きな変化を感じてもらう必要があります。
いまは人生の大きな節目。ここをどう生きるか。奥さんの見解も参考にして、よく思案なさってください。
回答者:古市俊郎(福之泉分教会長・公認心理師)