離れて暮らす父が「認知症」に – 人生相談
Q. 昨年春、父が「認知症」と診断されました。記憶力や判断力の低下により、日常生活に支障を来しています。父が施設入所を頑なに拒んでいることもあり、母は限界を感じているようです。遠方に住む私に何ができるでしょうか。(50代女性)
A. 遠く離れた両親のことは、現状がつかめず大変心配ですね。まずは遠くても一度ゆっくり実家に帰ることをお勧めします。
父親の様子をよく観察すること。介護中の母親に寄り添い、気持ちをしっかり聴くこと。兄弟姉妹がいれば今後のことを、きちんと話し合うこと。親が住む地域の相談窓口で遠距離介護について相談しておくこと。また、担当のケアマネジャーさんと地域包括支援センターに相談することも大切です。場合によっては、親のかかりつけ医師、ご近所の方々、民生委員らに相談して指示を仰ぐことも必要かもしれません。
家族や専門家と相談する中で、今後の介護の態勢が見えてくると思います。訪問施設等の介護サービスを活用する方法も教えてくれるはずです。施設への入所のサポートもしてくれるでしょう。母親が限界に近づいているとのこと、親孝行のためにも、すぐに行動を起こしてください。
遠く離れた場所にいるからこそ、両親のために毎日お願いづとめをさせていただいてはどうでしょうか。親神様・教祖に心を込めて、一日一日と重ねて祈ってください。それから、父親を看ている母親にこまめに電話をかけ、様子や話を丁寧に聴いてください。それが今できる、あなたの“おたすけ”になるはずです。
回答者:平澤勇一(磐城平大教会長・福島教区長)