おやのことば・おやのこころ(2022年6月1日)
やさしい心になりなされや。人を救けなされや。癖、性分を取りなされや。
『稿本天理教教祖伝逸話篇』123「人がめどか」
風薫る5月。修養科生の世話取りをする教養掛として、1カ月間、おぢばに伏せ込ませていただきました。
爽やかな新緑の景色を眺めながら、毎朝、修養科生と共に本部神殿まで歩き、笑顔で「行ってらっしゃい」と見送る日々。振り返ると、その道中で交わす会話のやりとりが、私自身の一日の活力源になっていた気がします。
存命の教祖のお膝元で、毎日教えを求め、ひのきしんに励ませていただいていると、日一日と心が勇んでくるものです。朝の道中、修養科生たちの口から聞かれるのは、明るく前向きな言葉ばかりだったように思います。
「クラスの人に喜んでもらいたい」「おさづけの理を拝戴して、早くあの人に取り次がせていただきたい」……。人を思いやる優しい心が、初夏の日差しに映える新緑のように、いつもキラキラと輝いていました。
陽気ぐらしというのは、皆がそうした優しさをもって人だすけに努め、心を澄ましていくことで実現される世界なのかもしれません。修養科生と共に日々を過ごす中で、掲出のお言葉にこもる親心を、より一層感じさせていただけたように思います。
きょうも日の出前から、ハッピ姿の修養科生たちが本部神殿で掃除に励んでいます。「おはようございます」。爽やかな笑顔の挨拶が、そこかしこで飛び交います。さあ、一日の始まりです。互いにたすけ合って、明るく陽気に通らせていただきましょう。
(大西)