【AI音声対象記事】
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りうけいがいさみでるよとをもうなら
かぐらつとめやてをとりをせよ
おふでさき 一号 14
久しぶりに、おぢばでゆっくりと過ごす機会を得ました。サクラがほころび始めた神苑には春の香りが漂い、歩いているだけで心が弾んできます。別席場前のシダレザクラは、木を囲う竹の支柱が組み直されていました。
大きな木を見上げるとき、支える根の力強さを感じます。根が吸い上げる水分や栄養は、葉で行われる光合成に欠かせません。こうして木の最先端で生じるエネルギーが成長の活力となり、若い枝葉を育むのです。
お道でも、信仰の根本であるおぢばや、かぐらづとめの理の大切さは言うまでもありません。さらに木の姿に照らせば、この理が枝である各教会を通して、ようぼくとして立ち働く葉のうえにご守護となって表れる。同時に、そこで生まれる感謝やたすけ心を親神様・教祖がお喜びになり、勇んでくださればこそ、次代の芽吹きも頂戴できるといえるでしょう。
植物とは不思議なもので、モノクロに近い根や枝からカラフルな花や葉が生まれます。もしかすると人間も、子供の目から見た親の姿は、どこか地味に映っているのかもしれません。しかし、長年の歩みと幾多の苦労を思うとき、そこに深みのある風合いを見いだせるのではないでしょうか。
開花目前のサクラの下で、支えられ、もたれられることのありがたさを思いました。
(大塚)