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旬来れば花が咲く – 心に効くおはなし


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昨夜はかなり冷え込みました。夜中に目を覚まして、布団を掛け直すほどでした。

気温が低い夜の翌朝は、たいてい天気が良い。今朝もまぶしいほどの光が窓から差し込んでいます。朝刊を取りに外へ出ると、枯れた木々の枝に小さな氷の粒がびっしりとくっついて、まるで雪の花が咲いているようです。

朝日にキラキラと輝く枯れ木や下草を見ていると、冬の厳しい寒さも、吹きつける寒風も、親神様のご守護であることを感じます。色鮮やかな春の季節を迎えるためには、厳しい冬の寒さが必要なのです。

また春が来て、新芽を吹き、大小さまざまな花を咲かせる日を、草木はじっと待っているのでしょう。

「一つ大き理を定め。旬来れば花が咲く」

(おさしづ明治25年5月1日)
おさしづ……親神様じきじきの啓示の書である、天理教の原典の一つ。

冬枯れの景色も、春の鮮やかな色彩の風景と同じように、親神様のご守護が現れた姿なのです。

しゃがみ込んで下草に目をやると、太陽の光を吸収するためか、名も知らぬ草が力強く外葉を周囲に広げていました。半分凍りついた赤紫色の葉に太陽の光が反射し、白く輝くさまを見ると、この草にとっては、いまがむしろ美しさの旬なのかもしれません。

どんなときにも、いつもこの世界は親神様のご守護に満たされている。このことを忘れないようにしたいものです。

『おやのことば おやのこころ三』

岡田正彦著(天理大学教授)

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