東北、関東地方の豪雨被災地で実動 – 災救隊
東北地方は8月9日、停滞する前線の影響で、青森県、秋田県など広範囲で豪雨に見舞われた。一方、静岡県は13日、上陸した台風8号に伴う豪雨により各地で河川が氾濫し、浸水被害や土砂崩れが発生した。こうしたなか、天理教災害救援ひのきしん隊(=災救隊、橋本武長本部長)の青森教区隊と静岡教区隊は、それぞれの自治体や社会福祉協議会(=社協)の要請に応えて、被害甚大な地域へ出動した。ここでは、両教区隊の救援活動を紹介する。(8月23日記)
冠水したりんご園や民家へ – 青森教区隊
青森県内では、弘前市でりんご園が冠水して農作物に甚大な被害が出たほか、五所川原市や鰺ケ沢町で民家などが浸水した。
こうしたなか、青森教区隊(漆舘孝一隊長)は8月6日、社協の要請を受けて、弘前市大川地区のりんご園へ向かい、“災害ごみ”の撤去に尽力した。
この後、14日に同市小友地区の民家へ出動。汚泥にまみれた家財道具を人力で搬出した。
また、15日には五所川原市姥萢地区にも出向き、災害ごみを運搬。さらに、19日に同地区の家屋で災害ごみの撤去作業に当たった。
漆舘隊長(67歳・倉石分教会長)は「コロナ禍の影響で活動が制限されることもあったが、可能な範囲でニーズに応えて活動することができた。月末には鶴田町で夏期訓練を予定している。引き続き、行政との連携を強めていきたい」と話した。
なお、4日間で延べ39人の隊員が出動した。
台風被害の地域で11日間 – 静岡教区隊
静岡県には8月13日、台風8号が上陸。松崎町雲見地区では、豪雨によって太田川が氾濫し、30棟以上の民家が浸水被害に見舞われたほか、土砂崩れも複数発生した。
同日、伊豆支部の災救隊員が同町社協と折衝し、被害状況を把握。その後、15日にボランティアセンターが立ち上げられ、22日から31日まで10日間の出動が決まった。
こうしたなか、22日の出動を前にした20日、社協から急遽、静岡教区隊(山口志朗隊長)に出動要請があり、同町の民家へ。家屋内の床下に流入した土砂の搬出に終日従事した。
そして、22日からは3軒の民家へ。家屋内に堆積した土砂の搬出や家屋内の清掃などに汗を流した。
山口隊長(57歳・駿東分教会長)は「被災者の方々の難渋を思うと、一日も早く復興できるようにとの思いが込み上げてくる。出動期間中、地域の方々に喜んでもらえるよう、精いっぱい活動していきたい」と語った。