2年ぶり7度目の”日本一” 日本学校合奏コンクール「文部科学大臣賞」 – 天理高校弦楽部
2025・11/26号を見る
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天理高校弦楽部(新誠一部長)は11月2日、福島県郡山市のけんしん郡山文化センターで開催された第14回「日本学校合奏コンクール2025全国大会」(主催=同委員会、後援=文化庁ほか)ソロ&アンサンブルコンテスト高等学校の部に出場し、第1位相当の「文部科学大臣賞」を受賞。2年ぶり7度目の“日本一”輝いた。
このコンクールは、子供たちの音楽性と演奏力を高めるとともに、豊かな情操と人間性を育むことを目指して13年前に始まったもの。
同部は10年前、天理教音楽研究会「弦楽教室」へ通う4人の部員でカルテットを組んで初挑戦し、「文部科学大臣賞」を受賞。以後、弦楽合奏で出場を続けてきた。
今年披露したのは、チャイコフスキーの『弦楽六重奏曲――フィレンツェの思い出』。大会の規定に合わせて同作品の第4楽章を5分以内に編曲して披露した。
上田真紀郎コーチ(48歳)は「出場校のレベルが年々上がっていることから、高い演奏技術が求められる曲を選んだ。練習では部員らが、作曲者がそのとき何を感じながら作品を作ったのかを想像し、その思いを汲み取ることを大切にしてきた」と話す。
審査員5人中3人が満点
高校の部には、予選を通過した17校が出場。本番前、部員らはおぢばを遙拝したうえでステージに立つと、若い勢いと確かな技術をもってチャイコフスキー晩年の“隠れた名曲”のドラマと情熱を表現し、演奏を終えた。
講評では、審査員から「ステージとして楽しめた、とてもハイレベルなものだった」「強弱のメリハリの効いた素晴らしい演奏」「激しいところも乱暴になることなく伝えられる演奏能力は素晴らしい」と高い評価を受け、5人中3人が技術点・芸術点ともに満点をつけた。結果、昨年に続く「金賞」とともに、第1位相当の「文部科学大臣賞」を受賞した。
コンサートミストレスを務めた梶本史緒さん(2年・バイオリン)は「部員の仲が良く、雰囲気の良い中で練習できたことが良い結果につながったと思う。本番では、それぞれが責任感をもって臨み、一手一つに表現を完成させ、観客や審査員の皆さまを楽しませることができて嬉しかった」と話した。








