おやのことば・おやのこころ(2022年10月5日号)
2022年10月5日
おやのことば・おやのこころ 一ッ ひとのこゝろといふものハ
「みかぐらうた」六下り目
うたがひぶかいものなるぞ
8月末から1週間、海外出張でタイ王国を訪問しました。3年ぶりの海外渡航に心の高鳴りを覚える一方で、コロナ下のさまざまな規制に一抹の不安を感じながらの出国でした。
観光立国のタイ王国は、アジアでいち早く入国規制を緩和し、今年7月以降、ワクチン完全接種者はコロナ前とほぼ同様に入国・滞在ができるようになりました。ほとんどの人はマスクを着け、手指消毒なども徹底している様子ですが、感染者数の増減に関心を示さず、大勢が集まるイベント前に、検査で陰性を確認するのが日常化しているようでした。驚いたのは、抗原検査キットがコンビニや自動販売機で安く販売され、誰でも気軽に入手できることでした。
1週間の滞在で唯一気がかりだったのが、出発前72時間以内に義務づけられる陰性証明のための検査でした。人生初の抗原定量検査。出発前日の朝に届けられた検査キットで唾液を採取し、検体を医療機関へ送り、待つこと24時間。日本でワクチン接種を4回済ませ、滞在中もできる限りの対策を講じたとはいえ、感染しない保証はない。万が一、陽性になれば、現地での10日間の隔離を強いられ、復路の航空券を再購入しなければ……。人間思案から、そんな懸念が次々と頭をよぎりました。同時に、すべては世界たすけに通じると信じて疑わなければ、決して悪いようにはなさらないと思い直し、腹を括りました。
出発当日の朝、メールで検査結果が届きました。「陰性」。安堵するとともに、親神様・教祖に心から御礼を申し上げました。
(足立)