時報歌壇(2026年2月25日号)- 植田珠實選
2026・2/25号を見る
【AI音声対象記事】
スタンダードプランで視聴できます。
五歳児の手よりこぼれるチョコボール フーフーをして渡してくれり
熊野市 福山久美子
「けんさん」の像紋服姿で寒かんべ ダウンの男がカメラ向けてる
東村山市 加藤八重子
年明けて吾娘は外つ国研修へ「楽しんでね」と御供を渡す
川越市 酒井笑子
おやしきに入る境界に腰をおり頭をふかくたれゐる老いは
高槻市 石田たまの
重ね餅高く積まれる神殿に柏手響く元日の朝
貝塚市 守行富士子
寒の日の空気震はす拍子木に力のありて春を寿ぐ
橿原市 神谷和美
松の内早くもすぎて、さあ前へ陽気ぐらしのエンジンかけて
町田市 田林美智子
つとめ手の止まるかに雷鳴は真実を出してはげましくるる
八尾市 伏田和子
午後三時半に初めて空を見た今日は一体何見てたのか
所沢市 岡田陽一
見る度に見つめ返して語りたげ亡き夫の瞳のほほえみており
福山市 藤井光子
杣道を初荷積みいて下りてくる遠き日の父 牛車の軋み
甲賀市 德地喜代子
数多咲く山茶花夫と見惚れおり思わず呟く「べっぴんさんや」
大阪市 大西和代
寒波来て母の遺したカーディガン重ねて今朝もぬくもり愛し
横浜市 及川秀代
遠き沖見れば聞こえる母の声 寒いときには一枚足せと
宇佐市 三好秋美
恩ありてみおくる君に想いはせ胸のページに光り輝く
瀬戸内市 楓百合子
選者詠
かまくらのなかに暮らしてゐるやうと
雪の香のする葉書の来たり
【評】
福山さん
温かい歌ですね。幼子の優しさと詠み手の喜びもこぼれてきそう。
加藤さん
志村けんさんの像が東村山駅にあります。「多くの笑いと感動をありがとう。」との言葉とともに。
酒井さん
きっと神様がお守りくださいます。
次回は、4月末までの到着分から選歌。投稿は短歌3首まで。お名前(ふりがな)、電話番号、住所を付記のうえ、下記までお送りください。
〒632‐8686
天理郵便局私書箱30号「時報歌壇」係
Eメール[email protected]








