阪神大学リーグ4季連続V – 天理大野球部
天理大学野球部は先ごろ、神戸市のG7スタジアム神戸で行われた「阪神大学秋季リーグ戦」第5節で関西国際大学に勝利。4季連続23回目のリーグ優勝を決めた。
春季リーグ戦を制した後、天理高校野球部出身の中川彰・新キャプテン(3年)のもと、「選手から動く」のスローガンを掲げて始動した。
投手陣に真城翔大投手(同)と藤居海斗投手(同)の二本柱がそろい、守備面は10月20日のプロ野球ドラフト会議で千葉ロッテマリーンズから2位指名を受けた友杉篤輝選手(4年)が内野陣を支える。
一方、打線は友杉選手と、体格を生かした強力なスイングが持ち味の俵藤夏冴選手(同)がリードする。
秋季リーグ戦開幕となる第1節。大阪電気通信大学に1‐4で敗れ、黒星スタートとなった。試合後のミーティングで藤原忠理監督(57歳)は「3季連続で優勝していたチーム全体の慢心と、主に投手陣の調整不足」を指摘。主力メンバーを組み直して2戦目以降に臨んだ。
連敗を避けたい2戦目では、先発の藤居投手が好投を見せ、6‐2で勝利。続く神戸国際大学戦も相手打線を無失点に抑え、連勝で勢いに乗ると、以後も白星を重ねていく。
迎えた最終節。リーグ1位の天理大は、同2位の関西国際大との直接対決に臨んだ。
引き分け以上で優勝が決まる1戦目。初回に1アウト一、二塁のチャンスをつくるも無得点で終える。その後も投打がかみ合わず、0‐1で敗れた。
負ければプレーオフにもつれ込む最終戦。3点を追う天理大は、五回2アウト二塁から友杉選手がタイムリーツーベースを放つ。さらに、持ち前の快足を生かして三塁への盗塁を決めると、続く吉田元輝選手(3年)の強打が相手三塁手のグローブを弾き、1点を追加した。
しかし直後に1点を奪われ、2‐4とリードを広げられて迎えた九回表の攻撃。1アウト一塁から近藤遼一選手(3年)のタイムリー二塁打を皮切りに、連打や相手の暴投、失策が重なり、一気に逆転に成功。その裏の守備では、満塁のピンチを無失点で切り抜け、5‐4で勝利。4季連続23回目の優勝に輝いた。
なお、藤居投手が最優秀選手賞、俵藤選手、吉田選手、早川空選手(同)がベストナインに選ばれた。
藤原監督は「2年間勝ち続けることは非常に難しい。それでも、選手一人ひとりが自分の考えをしっかり持ち、粘り強く戦ったからこそ、4連覇を達成できた」と話した。
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なお、天理大は「関西地区大学野球選手権」兼「明治神宮野球大会関西地区代表決定戦」に出場。2日に行われた第2代表決定戦で関西大学と対戦したが、0‐1で敗れ、明治神宮野球大会への出場は叶わなかった。