発達障害の姉との関係に苦しむ妹 – 人生相談
Q. 中学生の長女に発達障害があります。先日、小学校高学年の次女から、「お姉ちゃんの自分勝手な振る舞いが苦痛」と打ち明けられました。次女の心をケアするには、どんなことができるでしょうか。(40代男性)
A. 親は子供を分け隔てなく育てたいものですし、育てているつもりですが、子供から見れば不公平に感じることは多々あります。
特に手のかかる子がいると、親の注目はその子にばかりいくため、ほかのきょうだいは放置された寂しさを抱え、ずっと我慢している場合が多いです。
それに、親はきょうだいに何かと手伝いを求めますし、子供も親の苦労を見ているので文句も言わずに手伝います。これが続くと、きょうだいは自分の感情を抑え込んで、存在価値の低い人間と思って育っていくかもしれません。
そこで、「家族だから仕方がない」と決めつけず、妹さんも一人の独立した子供として気を配りましょう。
たとえば、妹さんだけとお出かけをしたり公園で遊んだりしてもいいし、スポーツや習い事をさせて、外に独自の友達ができるようにしてもいいですね。
家の中では、姉の振る舞いに苦痛を感じたときはすぐに親に言うようにと促したり、日ごろから妹さんにもハグなどのスキンシップをしたりして、じっくりと話を聞きましょう。
また、親自身もゆとりと知恵が必要なので、親の会などに参加して、ほかの家族の実例を教えてもらうのもいいですね。
回答者:古市俊郎(福之泉分教会長・公認心理師)