おやのことば おやのこころ(2021年5月9日号)
三ッ みづとかみとはおなじこと
「みかぐらうた」五下り目
こゝろのよごれをあらひきる
先日、駅前を通りかかると、献血バスが止まっていました。コロナ禍で献血協力者が減り、輸血用血液が不足気味になっているとの報道にふれたこともあり、久しぶりに協力させてもらうことにしました。
受付を終えてバスに乗り込むと、すぐに「しっかり水分補給をお願いします」と飲み物を勧められます。10分ほどの採血を終えた後も再度、水分補給を促されました。血液とはまさしく、体にとって重要な水分なのだと、あらためて実感できました。
「三ッ みづとかみとはおなじこと こゝろのよごれをあらひきる」
血液の数ある役割の一つに、体内の老廃物を運んで排出するというものがあります。日々の掃除や洗濯で、水が汚れやにおいを引き受けることで周りの物をきれいにするのと同じように、体の掃除役を担ってくれる血液は、親神様のご守護に満ちた“命の水”。それを人間の手で一から造ることはできません。献血や輸血といった人間相互のたすけ合いも、親神様が体内に入り込み、次から次へと新しい血を造って送り出してくださるお働きがあって初めて成立するのです。
バスを降りると、スタッフの方から丁寧なお礼の言葉を頂きました。自らのささやかな行動が、神様のお働きを通じて社会に役立てられると思えば、すっきりと心が洗われた気分になります。今度は常設の献血ルームへ足を向けてみましょうか。
(さ)