おぢばで感じた触やかなお働き – 修養科の四季
第946期
吉元瞳さん
28歳・兵庫県加東市・元福田分教会所属
小学生のころからアトピー性は皮膚炎を患い、顔が赤く腫れるなど、かゆみや乾燥でつらい思いをしていました。
そんな私を心配した母は、教会日参を始め、毎夜、おさづけを取り次いでくれました。そのおかげで、大学生のころには肌を隠さずに外出できるまでに良くなったのです。
親神様・教祖におすがりする母の姿を見て育った私は、おつとめやおさづけの大切さとともに、神様の存在を身近に感じるようになりました。
昨年、結婚が決まったことを機に、これまでに育ててもらった教会の方々への恩返しの思いを込めて修養科を志願しました。
おつとめの芯を初めて任され
修養生活が始まり2週間が経ったころ、クラスメートの70代女性のAさんが緊急入院したとの知らせを受けました。修養科志願の前に胃がんの手術を受けていたとのこと。この話を聞いたとき、自身も身上をご守護いただいた経験から、「なんとかたすかってもらいたい」と、クラスでお願いづとめを勤めることを提案しました。
すると、ほかにも身上を抱えている仲間がいたこともあり、皆そろってお願いすることに。そのとき思いがけず、担任・副担任の両先生から、お願いづとめの芯を頼まれたのです。
お願いづとめは週に数回、午後の神殿掃除の後に行いました。おつとめの芯を務めるのは、これが初めて。緊張しながらも、Aさんたちの身上平癒を願い、一心に勤めさせていただきました。
さらに、授業が終わると本部神殿で額ずき、日々ご守護を頂いていることに感謝しつつ、クラスメート全員が元気に修養生活を送れるようお願いしました。
また、担任の先生の提案で、毎回『稿本天理教教祖伝』の授業の終わりに、身上を抱えるクラスメートにおさづけの取り次ぎをさせていただきましたが、その中で、自分の唱和の仕方や手の振り方が、母とそっくりだということに気がつきました。
Aさんは入院から2週間後に退院。2カ月目の中ごろには、普通に歩けるまでに回復したことから、間もなく修養生活に復帰するとの知らせを受けました。その日のお願いづとめでは、親神様の鮮やかなご守護への感謝で涙が止まりませんでした。
そのとき、私のたすかりを願って母が日参してくれたこと、毎晩おさづけを取り次いでくれたことを思い出しました。
「きっと親神様が、母の姿を通じて、人のたすかりを願う真実の行いの大切さを教えてくださったんだ」
深い親心に、ただただ感激しました。その後、復帰したAさんもお願いづとめに加わり、最後まで修養生活を送ることができたのです。
「誰かのたすかりを真剣に願っておつとめを勤めれば、親神様は必ず、その心を受け取ってくださる」と、おつとめの力と鮮やかなお働きを実感した3カ月でした。
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修了後、教人資格講習会を経て昨年9月に結婚。教会長後継者夫人として、教会の御用と家事に励みながら、家族が順風満帆に過ごせていることに感謝する毎日です。もうすぐ生まれる子供の心にも、人のたすかりを願うことの大切さを映していきたい――。母の姿と修養科での体験を振り返りながら、いま決意を新たにしています。