オリンピック連覇を報告 – 天理大柔道部OB 大野将平選手
既報の通り、天理大学柔道部OBの大野将平選手(29歳・大原大教会ようぼく・旭化成所属)は、東京オリンピック柔道男子73キロ級および柔道混合団体で、それぞれ金メダルと銀メダルを獲得した。
8月13日、大野選手は親里を訪れ、山本利彦・天理柔道会副会長、穴井隆将・天理大柔道部監督らと共に本部神殿、教祖殿、祖霊殿で参拝。その後、本部玄関で真柱様、大亮様にご面会した。
大野選手は、東京オリンピックの舞台で前回のリオデジャネイロ五輪に続く連覇を果たした旨を報告。これに対して真柱様は、お祝いと労いの言葉をかけられた。
続いて、真柱様、大亮様に持参した金メダルと銀メダルをご覧いただいた。
この後、約1時間にわたって歓談。選手村での過ごし方や普段のトレーニング方法などに話は及んだ。また、当日の試合内容について問われた大野選手は「ゴールデンスコア(延長戦)に入ると、緊張感が一気に増す。一瞬で勝負が決まってしまうため慎重にならざるを得ないが、一方で勝負にいかなければならないという矛盾した気持ちがある。そこが難しかった」と答えた。
“人徳”が勝負の要素に
大野選手は、本紙の取材に次のようにコメントした。
「今回はオリンピック連覇が懸かっていたうえ、自国開催ということもあり、リオ大会とは大きく雰囲気が違った。やり直しのきかない舞台ゆえの怖さもあったが、そんな中で勝ち進むことができたのは、前回大会から心がけてきた『徳を積む』という姿勢が、自分の中での一つの“精神安定剤”ではないが、自信に代わるものになっているからだろう。勝負を決める要素として普段の稽古に勝るものはないが、いわゆる“人徳”というものが少しは関わっていると感じた大会だった。いま思うのは、天理柔道の主役は私ではなく、天理中学校、天理高校、天理大学の未来ある選手たちだ。天理の方々には、そうした次世代を担うべき若者を含めて、引き続き、柔道を応援していただければうれしい」