五輪を舞台裏で支え – 天理関係者が競技運営に協力
7月23日から8月8日にかけて開催された「東京2020オリンピック」。五輪の舞台裏では、天理教校学園高校職員で天理大学レスリング部監督の小池邦徳さんがレスリング競技の審判員を務めたほか、天理大の学生有志が柔道競技の会場で通訳ボランティアを務めた。ここでは、“裏方”として五輪の運営に協力した天理関係者を紹介する。
レスリング競技審判員務める – 小池邦徳さん
天理教校学園高職員で天理大レスリング部監督の小池邦徳さん(40歳・喜多報恩分教会ようぼく・天理市)は、1日から7日にかけて行われた東京五輪レスリング競技の審判員を務め、決勝3試合を含む23試合を捌いた。
天理教校親里高校(当時)で、レスリングに出合った小池さん。卒業後、親里高の「あらき寮」幹事を勤める傍ら、国内審判員の資格を取得した。
さらに、10年前には、国際審判の最も上位の資格である「オリンピックカテゴリー(現在の1S級)」に最年少で合格。以後、数々の国際大会で着実に実績を積み上げ、今年5月、厳しい審査基準を突破して東京五輪の審判員に選出された。
東京五輪のレスリング競技では1回戦から笛を吹き、男子グレコローマンスタイル87キロ級、女子68キロ級、男子フリースタイル97キロ級決勝でも審判を務めた。
小池さんは「世界中の選手の誰もが夢見る大舞台で大役を務めさせていただき、本当にありがたかった。今後とも審判の技術をキープできるように努めつつ、レスリングの魅力を発信するなど、日本レスリング界の発展に貢献していきたい」と話した。
会場運営に通訳で貢献 – 天理大の学生有志
東京五輪柔道の会場である東京・日本武道館では、天理大の学生有志20人が通訳ボランティアを務めた。
3年前の「グランドスラム大阪2018」と一昨年の「2019世界柔道選手権東京大会」で、同大国際学部の学生たちが通訳ボランティアを務めた。全日本柔道連盟のスタッフからは「礼儀が良い、作業が丁寧、優しい学生が多い」などと高く評価された。
今回の東京五輪でも、要請を受け、7月21日から31日にかけて日本武道館に学生20人が派遣され、出場選手の練習会場での呼び出しアナウンスのほか、大会関係者への接遇や消毒などのボランティア活動に従事した。
なお「東京2020パラリンピック」の柔道競技の会場でも、通訳ボランティアを務める予定だ。