復興祈念の音楽祭 福島で10回目の出演 – オカリナ奏者 善久(Zenkyu)さん
オカリナ奏者の善久(Zenkyu)さん(56歳・本荏原分教会教人)は、東日本大震災から10年が経った現在も被災地へ赴き、息長い支援活動を続けている。7月31日と8月1日には、福島県の復興を祈念する「野口英世記念ふくしま国際音楽祭」に、出演アーティストとして最多となる10回目の出演を果たした。
東京音楽大学を卒業後、オカリナの音色に魅せられてプロになった善久(Zenkyu)さん。現在、独自のオカリナ教授法で400人以上を指導する傍ら、国内はもとより、海外各地で演奏会を開く。また、親里でも定期的に演奏している。
こうしたなか、東日本大震災後は春と秋の年2回、福島県南相馬市の仮設住宅の集会所などで慰問演奏を行ってきた。また、3年前には「避難生活を共にした住民たちと、旧交を温める場を設けたい」との要望を受け、教友有志と「オカリナコンサート&軽食」と銘打ったコンサートを開くなど、被災者に寄り添う活動を地道に続けている。
さらに、2012年に始まった被災地復興を祈念する「野口英世記念ふくしま国際音楽祭」にも毎年出演。昨年来のコロナ下においても、なんとか被災地に復興への音色を届けたいとの思いから、プロデューサーと折衝を重ね、節目となる10回目の出演に至った。
7月31日は、二本松市の龍泉寺境内でピアニストの榊原聡子さんと共に、サンサーンス作曲『白鳥』などを演奏。翌8月1日は、猪苗代町のアトリエ「山てらす」で、「中田章没後90周年ゆかり福島プログラム」と題し、福島県ゆかりの作曲家・中田章氏の『早春賦』『ほたるがり』のほか、中田氏の次男・一次氏作曲の『とんぼの思い出』、三男・喜直氏作曲の『夏の思い出』『ちいさい秋みつけた』などを演奏した。
来場者は、福島にちなんだ名曲に聴き入り、時折、歌詞を口ずさみながら音楽祭を楽しんでいた。
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善久(Zenkyu)さんは「被災地復興の一環として始まったこの音楽祭に、これだけ長く出演できたことはとても感慨深い。今後ともさらにこの音楽祭を盛り上げ、復興の後押しをしていきたい」と語った。
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