行政との連携生かして出動 – 災救隊佐賀教区隊
8月半ば、日本列島に停滞した前線の影響で、西日本から東日本にかけて記録的な大雨が発生。とりわけ、九州北部の各地では局地的な豪雨となった。こうしたなか、天理教災害救援ひのきしん隊(=災救隊)佐賀教区隊(吉野晴義隊長)は8月16日から計11日間、甚大な被害に見舞われた武雄市内へ出動した。
このたびの大雨によって佐賀県内の各地で甚大な被害が発生。道路の冠水や崖崩れなどが相次ぎ、床上・床下浸水の被害戸数は17市町で約3,000軒に上った。
8月11日からの7日間の総雨量が最大1,300ミリに達した武雄市では、一級河川の六角川が氾濫。流域9平方㌔の家屋が浸水被害に見舞われ、床上・床下浸水の被害は約1,600軒を数えた。
同市では20日、社会福祉協議会がボランティアセンターを設置し、県内在住者に限ってボランティアを募集。協力者に対しては抗原検査を毎日行うなど、新型コロナウイルスの感染防止対策が徹底された。
心に寄り添う活動を
16日から3日間、管内の教会や信者宅の復旧作業を行った佐賀教区隊は、同市の要請を受け、引き続き出動することを決定。感染症対策のため、宿営地を設けず、日帰り態勢を取った。
同隊は21、22の両日、24日から29日の8日間で、延べ84人が作業に従事。被害が大きかった北方および朝日地区をはじめ、市内各地へ出動し、浸水した家財道具や災害ごみの運搬や土砂の撤去作業に当たった。
2年前にも記録的な大雨により、甚大な被害に見舞われた武雄市。その際も同市社協の要請を受け、同教区隊をはじめ近隣の教区隊が復旧作業に汗を流した。
吉野隊長(58歳・東幸平分教会長)は「社協と連携を図ることで、スムーズに復旧作業に掛かることができた。今回は2年前を上回る被害が報告されており、再び被災されたという人も少なくない。被災者の心に寄り添う活動を、今後も続けていきたい」と話している。