おやのことば・おやのこころ(2021年9月26日号)
五ッ いづれのかたもおなじこと
「みかぐらうた」九下り目
しあんさだめてついてこい

夜、久々に読書をしていると、窓の外からスズムシの鳴き声が聞こえてきました。涼やかな秋の音色に耳を傾けながら、本の世界に入り込むひと時が、とても贅沢に感じられます。
普段は物静かにその時間を楽しむ筆者ですが、この夏は思いがけず、子供たちの読書に付き合うことになりました。何人かの少年会員の声に応えて、夏休みの宿題の定番ともいえる、読書感想文の書き方教室を自教会で開くことにしたのです。
蝉時雨が響くなか、個別にじっくりと感想を聞き取り、書きたい内容をまとめるお手伝いをさせてもらいました。考えがまとまらないうちは、子供たちの表情も冴えませんでしたが、整理されていくにつれ、目の色を変えて原稿用紙に向き合い、嬉々として鉛筆を滑らせていく姿が印象的でした。
悩んでいる間は乗らない筆も、考えが定まって書く道筋が見えてくれば自然と走りだすものです。この道理は、信仰の世界にも当てはまる気がします。思案中は何かと思い悩むものですが、神様にもたれる心が定まれば、進むべき道も拓けてきます。掲出のお歌の神意を噛み締める、夏の一日となりました。
寝室をのぞくと、幼い娘二人が幸せそうに眠っています。きっと夢の中で、妻が読み聞かせた絵本の世界に浸っているのでしょう。朝起きたら、どんな感想を聞けるか楽しみです。
(お)