2季連続21回目のリーグV – 天理大硬式野球部
天理大学硬式野球部は、10月16日の阪神大学野球秋季リーグ第7節1試合目の甲南大学戦に勝利し、2季連続21回目のリーグ優勝を決めた。
春季リーグで優勝した同部。就職活動などで最上級生が引退するなか、岩本大輔・新キャプテン(3年)のもと、「成長」をテーマに掲げて始動した。
エースは、力強いストレートが武器の井奥勘太投手(4年)。3年生の春から秋にかけて急成長し、冬には大学野球の日本代表候補メンバー入りを果たした。
また、堅実な守備が持ち味の吉田元輝二塁手(2年)と身軽なプレーで広範囲を守る友杉篤輝遊撃手(3年)の二遊間の守備は堅く、投手陣を援護する。
一方、打撃面では、友杉選手や渡邊愛世選手(同)など、クリーンアップに長打者がそろう。
秋季リーグ開幕戦となった9月5日の追手門大学戦。先発の井奥投手が七回までを4安打無失点に抑えて2‐0で勝利。続く第2試合も白星を重ねた。
第3節の神戸国際大学戦では、初戦を6‐0で完封勝利すると、2戦目では先発に1年生の斎藤佳紳投手を起用。斎藤投手の好投もあって、天理大がリードを奪うと、その後は2年生3投手の継投により5‐0で勝利した。
藤原忠理監督(56歳)は「後半戦に向けて連戦が続くので、ここで一度、投手陣の様子を確認したかった」と話す。
こうしてリーグ1位で甲南大との最終節を迎えた。
初戦、先発の井奥投手が六回まで相手打線をヒット2本に抑えると、その裏、天理大は1アウト一、三塁の場面で5番・岩本主将がタイムリーヒットを放ち、2点先制。その後も打線がつながり3‐0とすると、井奥投手は後続をピシャリと抑え、無失点で勝利。同日、リーグ2位の大阪産業大学が敗れたため、天理大のリーグ優勝が決まった。
翌日のリーグ最終戦を9‐7で勝ち、秋季リーグを10勝2敗で終えた天理大。チームからは、井奥投手が最優秀選手賞と最優秀投手賞を、吉田選手と友杉選手がベストナインを受賞した。
藤原監督は「リーグ戦で勝ち進みながら成長していくことを目標に臨んだ。優勝できたのは、選手たちが戦いの中で経験を積み、着実に成長してくれたからだろう」と語った。
なお、天理大は10月31日から行われた「関西地区大学野球選手権」兼「明治神宮野球大会関西地区代表決定戦」に出場。11月3日の第2代表決定戦で龍谷大学と対戦したが、1‐5で敗れ、明治神宮野球大会への出場は叶わなかった。