努力することの大切さ – おやのことば・おやのこころ
2023年1月21日
おやのことば・おやのこころ それよりもむまれたしたハ五分からや
「おふでさき」六号48
五分五分としてせへぢんをした
身の引き締まるような寒さのなか、新しい年がスタートしました。目前に”ゴール”が迫っている受験生にとっては、勝負の季節です。
先日、ある教育関係者と話す機会がありました。彼は「子供たちには勉強を通して、努力することの大切さを学んでほしい」と語っていました。確かにスポーツや芸術などの分野も含めて、学生のうちに「自分はやればできる」という自信をつけることは、前向きな人生につながっていくと思います。
また「勉強が苦手な子は、とにかく基本的な問題を繰り返し解いてもらうことが重要。全く同じ問題でもいい」とのこと。この話を聞いたとき、いんねんの教理が頭をよぎりました。日々の生活を通して己の癖性分と向き合うことは、まさに「同じ問題に繰り返し取り組む」ことだと思ったのです。同時に、親神様から同じ課題を与えられ続けている、成人の鈍い自らの姿にも思い至りました。
それでも、同じような節に出合ったときの心境や行動の変化から、ほんの少しだけ成人したと感じられることもあります。大きな声では言えませんが、この道を通ろうと決意した動機の一つには、信仰の年限を重ねるごとに、言動が穏やかになっていく両親の姿がありました。一人の成人の結果、いわば小さな“ゴール”が、また新しい誰かの成人のスタートを促す。勇ませ合い、活気づいていく道の未来に思いを馳せました。
(大塚)