新春俳壇(1月5日号) – ふじもとよしこ 選
心定め帯にはさみて元旦祭
旭川市 藤崎実
信じきるおぢばのありて去年今年
横浜市 番家達也
元旦祭世界平和を祈る朝
名古屋市 伊園三郎
遠富士や千切れんばかり凧揚がる
横浜市 中尾砂江
東雲に浮かぶ大橋初日の出
明石市 石田史枝
新春の弾ける笑顔にをいがけ
海南市 岩佐静子
元旦祭神の言葉や委細解く
鳥取県 野間田芳恵
初暦雄々しく吼ゆる虎の貌
豊川市 菊地美智代
縫初のにぎり鋏に母の鈴
札幌市 田森つとむ
友寄りて拭く回廊に淑気満つ
天理市 中山富貴
初仕事フルハーネスのフック掛け
天理市 北をさむ
百歳てふ天寿賜る明の春
出雲市 小村ふみ
喜寿の妻顔確かめる初鏡
名張市 霧道三明
年玉は介護の母の笑い声
横浜市 及川秀代
金婚を迎えし新春祝い酒
柳井市 冨山栄子
緞帳の鶴より貰ふ淑気かな
東京都 吉田柳哲
一年の目標訊いてお年玉
箕面市 北尾勉
神鏡のかがやきやまず今朝の春
浜松市 鈴木和加恵
ぢば恋しはばたく鶴折る元旦祭
秋田市 長尾進
書初めの白き半紙に語る夢
伊勢市 橋本修
初旅は句碑を巡りて道後かな
今治市 仙波絹子
老いてなほ美し琴の初稽古
橿原市 東博
煌々と明日への希望初日の出
岡山市 小橋繁
束の間の嬉し忙し三が日
観音寺市 川上隆子
またひとつ貴様の知らぬ年が明け
和歌山市 西澤喜久治
新春選者詠
新春のぢばに耀ふ名称旗
次回は、1月末までの到着分から選句。投稿は冬の季語(11、12、1月)を用いた俳句3句まで。お名前(ふりがな)、電話番号、住所を付記のうえ、下記までお送りください。
〒632‐8686天理郵便局私書箱30号「時報俳壇」係
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