娘が部活動を辞めたがる – 人生相談
Q. 中学生の娘が、所属している部活動の部長になりました。しかし、部員をうまくまとめられず、そのプレッシャーから、部活動を辞めたいと相談してきました。できれば続けてほしいのですが、どんなサポートができるでしょうか。(40代女性)
A. 部活動の悩み相談は、教師や部員たちの考えの違いや能力差の幅が大きく、スクールカウンセラーが受ける主な相談の一つです。
実力を高めて他校に勝ちたい人と、部活動そのものを楽しみたい人がいると、責任感の強い部長や真面目な生徒は特に苦悩します。
中学生の悩みは一つひとつが人生初のことが多く、経験豊富な親にとっては些細なことでも、彼らには生死を分けるほどの重大な悩みです。
大事なことは、娘さんが自分で悩み、考え、自分なりに決断し、その経験を自らの人生に生かしていくことです。その苦しみを親に分かってもらえるだけで「苦しみを抱える力」も、また育っていきます。
今回の相談は娘さんからなので、まずはよく話を聴きましょう。辞めたい理由や部長としてのプレッシャーを聴いて、心の整理を手伝うことができます。何事も、最後まで我慢して継続することが良い場合もあれば、考えを変えて別の方向へ進むのが良い場合もあります。親の考えはいったん横に置いて聴きましょう。
何が正解か、誰にも分かりません。本人が悩んで出した解決策を認め、それが正解だったと思えるような今後の歩みこそ大切になります。
回答者:古市俊郎(福之泉分教会長・公認心理師)