中学生の孫が不登校に – 人生相談
Q. 離れて暮らす中学生の孫が不登校になりました。朝起きると、体の不調を訴えて学校を休みます。受診の結果、軽い自律神経失調症と診断されました。孫の苦しんでいる姿を見ると、かわいそうでなりません。私に何ができるでしょうか。(70代男性)
A. 離れていて様子が分からないだけに心配ですね。
不登校は、学校を休んでいる点では同じでも、その理由や状態は多種多様で、対応は一様ではありません。親は不安なあまり、諭したり脅したりしますが、本人を動かすことは容易ではありません。
周りの人間に何ができるか。本人の気持ちが基ですから、それに沿った関わりでなくては役に立ちません。しかし、本人の気持ちや考えを聞くのは簡単ではありません。本人はさまざまなことを考え、戸惑い、焦り、混乱し、憂うつで、自信を失い、何をどう言えばいいのか、うまく話せないのでしょう。
軽い自律神経失調症との診断ですが、これは心身のバランスが崩れている状態です。当面は休養が必要です。体を休め、心をゆるめ、睡眠と食事を取り、朝起きる生活リズムを整えることが大事です。
もし本人が望めば、祖父のあなたの家に来て、ゆったりと過ごす期間をつくってもいいくらいです。
お孫さんが中学生であることを強く意識すると、不登校は大きな問題かもしれませんが、10代の若者と見れば、体と心をしっかりつくることが優先されます。心身が健康になれば、本人は必ず動きだします。
あなたの70年の人生経験から、焦らないでいいよと、お話などをしてあげてはいかがでしょうか。
回答者:古市 俊郎(福之泉分教会長・公認心理師)