九州の豪雨被災地へ出動 – 災救隊
2023・7/26号を見る
【AI音声対象記事】
スタンダードプランで視聴できます。
熊本・大分の2教区隊
九州地方では、6月30日から大雨が降り続き、広い範囲で床上・床下浸水などの被害に見舞われた。
熊本県では7月3日、「線状降水帯」が発生し、益城町などで床上・床下浸水などの被害が相次いだ。
こうしたなか、平成28年の熊本地震などでの救援活動を経て、現在もつながりのある災害救援ひのきしん隊(=災救隊、橋本武長本部長)本部と益城町社会福祉協議会(=社協)の連携から、災救隊熊本教区隊(川﨑一保隊長)が同町社協と折衝。8日から10日まで出動することを決定した。
初日、熊本教区隊の隊員たちは、同町赤井地区の被災家屋で救援活動に当たった。現場となった家屋は、床上浸水によって多くの家財道具が汚泥まみれに。また、床下には10センチほどの水が溜まっていた。
隊員たちは、まず家財道具や“災害ごみ”を搬出。さらに9、10の両日にかけて、床板を外したうえで、床下に溜まった水をスポンジやタオルを使って手作業で排出した。
さらに、外した床板を再利用できるように、洗浄して乾かした。
この家屋に住む60代女性は「この家を建てるときに、たくさんの思い出があったので、被害に遭った当初はふさぎ込んでしまったが、ここまできれいにしてもらって希望が見えてきた。感謝しても、しきれない」と涙ぐんだ。
同教区隊は3日間の出動で延べ75人が出動した。
川﨑隊長(59歳・人吉分教会長)は「社協の方々は、熊本地震や豪雨被害の際の救援活動を通じて、災救隊に厚い信頼と期待を寄せてくださっている。今後も要望があれば応えられるよう、準備を整えたい」と話した。
一方、大分県でも、大雨によって日田市や中津市などで被害が広がった。災救隊大分教区隊(佐治義信隊長)は16、17の両日、日田市の一般家屋へ出動。2日間で延べ28人が、家財道具の搬出や重機を使用しての泥出し作業に汗を流した。
◇
なお、福岡県では3日までに降り続いた大雨により、久留米市などで大規模な水害が発生。災救隊福岡教区隊(井真一郎隊長)は17日から、久留米市社協と連携しつつ、現地で救援活動に従事している。
(天理時報8月2日号以降に詳報予定)
救援続報 – 山口教区隊
既報の通り、山口県内で初動の救援活動に従事した災救隊山口教区隊(山瀬文男隊長)は、その後も宇部市社協の要請を受け、14日に宇部市内の被災家屋へ出動。裏庭の法面が崩れて家屋の敷地内に流入した土砂を、手作業で撤去した。
また、15、16の両日は、下関市社協の要請を受け、同市豊田町の被災家屋へ出動し、“災害ごみ”や汚泥の搬出作業などに従事。3日間で延べ35人の隊員が救援活動に当たった。