阪神大学リーグ3季連続V – 天理大野球部
天理大学野球部は5月7日、神戸市のほっともっとフィールド神戸で行われた阪神大学春季リーグ戦第5節で関西国際大学と対戦。リーグ優勝を懸けた直接対決に引き分けたが、ポイント数でトップになった天理大が、リーグ3季連続優勝を決めた。
「選手から動く」をチームスローガンに掲げ、選手が率先して意見を出し合いながら、守り勝つ野球を目指してきた同部。オープン戦では、昨年の「全日本大学野球選手権記念大会」で日本一に輝いた慶應義塾大学と対戦し、5‐4で勝利した。
4月9日の阪神大学春季リーグ開幕戦、先発の真城翔大投手(3年)が相手打線を七回まで4安打に抑え、5‐0で白星スタートを切った。さらに翌日は、リーグ戦に向けて調子を上げてきた藤居海斗投手(同)が先発し、7‐0(八回コールド)で2連勝を飾った。
続く第2節の甲南大学戦では、初戦を2‐0で勝利したものの、2戦目は天理打線の快音が響かず、1‐2で敗れた。
試合後、選手らはミーティングを開き、負けた理由を分析。一方向への打撃を繰り返す“淡白な攻撃”になっていたことを反省し、逆方向に打ち分け、粘り強く戦うことを確認し合った。
その後は大阪産業大学戦で七回コールドを含む2勝を挙げて波に乗ると、続く大阪体育大学戦でも五回コールドで勝利するなど、白星を重ねていく。
迎えた最終節。リーグ1位の天理大は、同2位の関西国際大との直接対決に臨んだ。
引き分け以上で優勝が決まる第1戦。一回表、天理大先発の藤居投手が2三振を奪い、三者凡退に抑える。直後の裏の攻撃、中川彰選手(3年)がヒットで出塁すると、プロ注目の友杉篤輝選手(4年)が右中間へ三塁打を放ち、先制点を挙げた。
その後は拮抗した試合展開となり、初戦は2‐2で引き分け。翌日の最終戦を待たずに3季連続22回目のリーグ優勝を決めた。
翌日の最終戦は天理大が9‐3で勝利し、8勝1敗1分けでリーグ戦終了。友杉選手が最優秀選手賞と首位打者賞に輝き、真城投手が最優秀投手賞を受賞。ベストナインに真城投手、小林太郎選手(3年)、近藤遼一選手(同)、友杉選手が選ばれた。
リーグ戦の結果を受け、天理大は6月に行われる「全日本大学野球選手権大会」に出場する。
藤原忠理監督(56歳)は「3連覇を目指してスローガンを実行した成果が、しっかりと出たリーグ戦だった。この形を全日本大学選手権でも発揮し、勝ちを収めていきたい」と語った。
岩本大輔キャプテン(4年)は「一つの目標に向かってチーム全員で乗り越えてきた。全日本では、これまでの最高成績であるベスト8を超えることを目標に、全員野球で戦っていく」と力強く話した。
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全日本大学野球選手権大会は、明治神宮球場と東京ドームを会場に6月6日に開幕する。天理大の初戦は6月7日、愛知大学野球連盟の代表校と対戦する予定。
(5月18日記)