春の全国大会に挑む(天理高校 ソフトボール部・柔道部)
2024・2/14号を見る
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毎年の年度末に、高校生の全国大会が各地で開催される。ここでは、春の全国大会に挑む、天理高校ソフトボール部と柔道部の二つのクラブを紹介する。
守り勝つ試合で上位へ 天理高校ソフトボール部
天理高校ソフトボール部は、2023年11月の「全国高校ソフトボール女子選抜大会」奈良県予選で優勝。3月16日から静岡県富士宮市で行われる「全国選抜大会」に2年連続2回目の出場を果たす。
一番ショートの今中美優キャプテン(2年)のもとスタートした新チーム。2023年12月、関西圏の高校が中心に集まった試合合宿に参加した。10戦全勝を目指して臨んだものの、終盤になると連戦による疲労の影響でミスが重なり、4勝6敗で合宿を終えた。特に守備面でエラーやポジショニングと配球などの課題が多く見つかったことから、以後は守備を重点的に鍛え、隙のないチームをつくってきた。
チームの要となるのは、制球力抜群の投球で打者を打ち取る、エースの辻本明莉投手(同)。林祐一監督(38歳)は「直近の練習試合では、安定したピッチングが続き、ロースコアで守り勝つ試合の組み立てができている」と手応えを語る。
2023年の選抜大会では2回戦敗退となった同部。今中キャプテンは「目標はベスト16。残り1カ月、一日一日を大切に練習し、やってきたことを公式戦で出しきれるよう全力で頑張りたい」と話している。
“天理柔道”で勝利めざす 天理高校柔道部
天理高校柔道部は、2023年11月の「全国高校柔道選手権大会」奈良県予選に出場し、男女ともに団体戦で優勝。3月19日から東京・日本武道館で開かれる全国大会への出場権を手にした。
個人・団体戦で昨年から試合経験を重ねてきた選手が多い男子。新チーム発足後は、足技の向上を目指し、しっかり組んで投げる“天理柔道”を磨いてきた。
チームを引っ張るのは、力強い柔道が持ち味の瀬川賢豪キャプテン(2年)。「責任ある立場なので、まずは自分がたくさん勝ちを重ね、同級生や後輩に良い姿を見せられたら。決して強いチームではないが、一人ひとりがチームにおける自身の役割を理解して大会に臨み、勝ち上がっていきたい」と意気込む。
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一方、女子は粘りと我慢強さを武器に戦うチーム。
同部では、女子部員も男子部員と同じメニューをこなすことから、「中学時代と比べて、力強い選手に成長できている」と選手たちは口をそろえる。
佐々木優理選手(2年)は、個人戦のほか、団体戦では先鋒として出場予定。前へ前へと出る攻撃的な柔道でチームに勢いをつける、注目選手の一人だ。
坂田優愛キャプテン(同)は「大会に向けて厳しい練習を続けてきたので、その力を発揮できるよう、一つでも上へ勝ち進めるよう、みんなで頑張りたい」と話す。
金子宗徳監督(35歳)は「男子は日本一を目指して、やってきたことをしっかりと試合で表現してほしい。女子は、まず初戦に勝利し、勢いに乗って勝ち上がってほしい」と話している。
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なお、個人戦には男女合わせて8選手が出場する。