歌手になる夢を諦めきれない – 人生相談
Q. 妻子を養う身でありながら、若いころに抱いた歌手になる夢が諦めきれずにいます。この年になって人生の終わりを意識するようになり、「このままでいいのか」という思いが募る一方で、自己都合で家計を不安定にすることにも抵抗があります。(40代男性)
A. お手紙によると、若いころ歌手を目指してバンド活動をしていたが、その夢を諦めて就職し、ほどなく結婚。20代後半に、夢への再挑戦を奥さんに相談するも反対され、完全に諦めたつもりが、最近またその思いが募っている、とのこと。
いまは“これ以上ない幸せな毎日”を送っていて、家計を不安定にすることに抵抗がある一方で、内心、早期退職して音楽活動をとも考えている、と。
夫婦でよく話し合うことが必要だと思いますが、いま仕事を辞めて夢を追うことに、やはり奥さんは賛成されないのではないかと思います。現在の生活や家族の将来にも影響するでしょう。
陽気ぐらしを目指すお互いにとって、「はたらく」ことは「はたはたの者を楽にする」ことであり、「めん/\楽しんで、後々の者苦しますようでは、ほんとの陽気とは言えん」(おさしづ明治30年12月11日)とも教えられます。
動画投稿などをきっかけにプロになる人もいるとは聞きますが、特別な例でしょう。それよりも、これからは「人生100年時代」といわれますから、仕事に励みながら、音楽を生涯の趣味として長く楽しむことを目指してはいかがでしょうか。「皆んな勇ましてこそ、真の陽気という」(同)。そんな音楽を聴かせてください。
回答者:西村和久(一筋分教会長・「憩の家」事情部教師)