「『ふし』から芽が出る生き方」テーマに – ようぼく議員“お道の勉強会”
2024・5/29号を見る
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衆参両院のようぼく議員および別席運び中の議員が16日、中田善亮表統領と天理大学の岡田正彦教授を迎え、衆議院第二議員会館で”お道の勉強会”を持った。この勉強会は平成23年に初めて開かれたもの。6年ぶり6回目となるこの勉強会には、与野党の議員ら83人が集まった。
この勉強会は、国政に携わる議員たちが、お道の教えを一層心に治めるとともに、日々の実践や活動のうえに生かそうというもの。13年前の本部「お節会」の際、帰参した議員が「天理教の教えや活動について、もっと知りたい」と申し入れたことから始まった。
当日はまず、勉強会の世話役を務める議員二人があいさつ。続いて、中田表統領が登壇した。
冒頭、中田表統領は、再来年の1月26日に教祖140年祭が勤められることを踏まえ、教祖年祭の意義について説明した。
続いて、元日の能登半島地震の被災状況にふれ、大きな自然災害を目の当たりにすると、人間の力のはかなさを感じる一方で、人間は太古から天災を力強く乗り越えてきたと指摘。そこには大きな信仰の力が伴っていたことも事実だと思うとして、今回の勉強会のねらいについて、人知を超えた節に直面したとき、天理教の教えはどのような力を発揮できるのか、また、そのために普段からどのような毎日を積み重ねるべきかを学ぶことにあると語った。
最後に、中田表統領は「ようぼくとして、それぞれの立場で活躍し、その責を果たしてくださるよう」と述べ、あいさつを締めくくった。
「天の言葉」と受けとめ
この後、岡田教授が「『ふし』から芽が出る生き方――天理教の人生観/明るい未来を生きるために」と題して講演した。
冒頭、岡田教授は、テーマにある「ふし」の意味合いについて、それは陽気ぐらしへと人々を導く親神様の親心の表れであり、自らの心のあり方を反省する契機と見なして、常に前向きな姿勢を促すところに特徴があると述べた。
続いて、「おさしづ」に見られる「ふし」の用例や、自らのエピソードをもとに話を進めた。
その中で、「ふし」を将来に生かせるか、あるいは「ふし」から良い芽が出るかどうか、その先の未来を決めるのは、いま、そこにいる人たちの心の理にあると強調。人間にとって常に「不安」とともにあることは逃れ難い現実だとして、人生行路に立ちはだかる不安を「楽しみ」に変え、勇んで生きる力を与えてくれるのが信仰ではないか、と話した。
そのうえで、思いもよらない災難と向き合ったとき、未来に希望を見いだして前へ進むべきだと分かっていても、実際に心の向きを変えるのは難しいとして、「だからこそ『おさしづ』のお言葉をただの言葉ではなく、どんなに困難な状況に向き合うときにも、私たちの人生を導いてくれる『天の言葉』として受けとめる信仰が大切」と強調した。
最後に、岡田教授は、教祖を通して伝えられた「天の言葉」の意義をそれぞれの持ち場・立場で伝え、いまを生きる人々の力に変えることが、お道の信仰者が目指すべき活動だと述べた。
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なお、今回出席した議員の内訳は、ようぼく52人、別席運び中31人となっている。