パリオリンピック“裏方”として支え
2024・9/11号を見る
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8月11日に閉幕したパリ2024オリンピック。多くの天理アスリートが躍動した世界の大舞台で、“裏方”として大会を支えた審判団の中にも教友の姿があった。ここでは、審判員として大会に貢献した教友二人を紹介する。
採点を厳正に審査
飛込審判員 金戸 幸さん
飛込選手として、現役時代にはソウル、バルセロナ、アトランタの五輪3大会で活躍した金戸幸さん(55歳・名髙分教会教人)は、飛込競技の審判員を務めた。
自身の経験を生かして3人の子供たちはもとより、多くの選手の指導に携わってきた金戸さん。現在は世界選手権をはじめ、国内外の大会で審判員を務めている。また一昨年からは、世界水泳連盟の飛込技術委員会の一人として、国際大会に従事している。
今大会では主に、審判員の採点が偏っていないかをチェックする「オブザーバー」として目を光らせた。
金戸さんは「アスリートのために頑張ろうと全身全霊で務めた。オリンピックを目指していた私の子供たちが出場を逃し、私だけが現地へ行くことに複雑な思いもあったが、今は4年後のロサンゼルス大会に向けて気持ちを高めている」と話した。
審判団の代表として
レスリング審判員 小池邦徳さん
天理大学レスリング部監督の小池邦徳さん(43歳・喜多報恩分教会ようぼく)は、レスリング競技の審判員として参加した。
小池さんは今回、同競技審判団の代表である3人の「レフェリーデリゲート」のうちの一人として活動。
レスリングでは、試合中の判定に対して、セコンドが異議を唱えられる。その際、デリゲートがVTRで競技内容を確認し、最終的な判断を下す。小池さんは、同競技の全試合でデリゲートとしての役を全うした。
小池さんは「世界最高峰の戦いの場で、緊張感をもって審判に臨むことができた。五輪へ送り出してくれた家族や勤務先の人たち、レスリング関係者には感謝の思いしかない」と語った。