天理高校生インターハイで好成績
2024・9/11号を見る
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北部九州を主な舞台として開催された「全国高校総合体育大会(インターハイ)」は8月20日に閉幕した。ここでは、個人戦で優秀な成績を収めた天理高校の2選手を紹介する。
100キロ超級V
柔道部男子 瀬川賢豪選手
柔道部男子の瀬川賢豪選手(3年)は柔道男子100キロ超級に出場し、初優勝した。
オリンピック柔道3連覇の偉業を成し遂げた野村忠宏さんを生んだ道場「豊徳館野村柔道場」(奈良県広陵町)で、3歳から稽古を始めた。
天理中学校時代には主将として「全国中学校体育大会」に出場し、団体戦・個人戦ともに準優勝。天理高でも主将を任された瀬川選手は「後輩たちの手本になろう」と、練習を妥協することなく、規律正しい生活を心がけたという。
得意技は「大外刈」。180センチ、117キロの体格を生かして積極的に技を仕掛けていく。
一方で、「得意技が相手に分かってしまい、下級生のころはなかなか勝てなかった」と振り返る。そのため、柔道経験者で天理大学柔道部に所属していた父・泰寛さんの手ほどきを受け、「内股」を習得。大会に向けて技のバリエーションを増やしてきた。
今大会初戦の相手は、シドニー五輪柔道男子100キロ級金メダリスト・井上康生さんの甥である井上大智選手(2年)。“要注意選手”との対戦に、投げられないよう慎重に動き回る瀬川選手。試合は「ゴールデンスコア(延長戦)」に突入し、延長3分22秒、相手選手に三つ目の指導が与えられ、反則勝ちを得た。
この後、順調にトーナメントを勝ち進み、決勝では再び延長戦に突入。二つの指導を受け、後がない瀬川選手に対し、指導一つの相手選手は容赦なく攻め立てる。延長36秒、相手選手の動きに合わせ、「払腰」を仕掛けて「技あり」。初優勝を果たした。
なお、瀬川選手は9月8日に群馬県高崎市の高崎アリーナで行われる「全日本ジュニア柔道体重別選手権大会」男子100キロ超級に出場する。
瀬川選手は「優勝できてとてもうれしい。この結果に満足せず、次の全日本ジュニアでも絶対に優勝したい。全日本ジュニアでは、『ケンカ四つ』(引き手が相手と逆になる組み方)で組み合うことが多くなりそうなので、大会に向けて乱取りを重ね、不安要素を取り除いていく」と話した。
(4日記)
2種目で3位入賞
水泳部女子 谷 清美選手
水泳部女子の谷清美選手(3年)は競泳女子400メートル自由形と同800メートルに出場し、ともに3位入賞した。
1歳のころから母親に連れられてスイミングスクールに通った谷選手。長距離を得意とし、中学3年時には400メートル自由形と同800メートルで全中大会に出場。高校でも1年時から800㍍自由形などでインターハイ出場を経験してきた。
今大会、400メートル自由形予選を3位で突破。決勝では残り50メートルからラストスパートをかけると、順位を二つ上げて3位入賞を決めた。
また同800メートル決勝では、レース中盤に3位につけると、そのまま順位を落とすことなく泳ぎきり、3位に入った。
谷選手は「レースプラン通りに泳げたので、良い結果を収めることができた。一方、今大会には世界レベルの選手が出場していなかったので、これからもっとタイムを縮めて、強い選手たちとも戦えるように成長したい」と話している。