全日本ジュニアで初優勝 – 天理高校柔道部OG 吉野紗千代選手
2024・10/16号を見る
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天理高校柔道部OGの吉野紗千代選手(帝京大学1年・大原大教会ようぼく)は、9月7から8日にかけて群馬県高崎市の高崎アリーナで行われた「全日本ジュニア柔道体重別選手権大会」女子48キロ級に出場し、初優勝を果たした。
幼いころ、テレビで世界柔道を見て憧れを持ち、小学2年生から柔道を始めた。天理高校時代は主将を経験し、2年時には「全国高校総合体育大会」女子48キロ級で3位入賞した。
「小柄なので、なかなか試合で勝てなかったけれど、しっかり組んで投げる“天理柔道”を教えてもらい、『いつか勝てるようになる』と信じて練習を続けた」と高校時代を振り返る。
大会での活躍が認められて帝京大学柔道部から声がかかると、その後は軸足の左足でも技を掛けられるよう稽古を重ねた。
大学では、充実した環境のもと、毎日厳しい練習を繰り返した。「優しい先輩に恵まれ、両足を駆使した技など、自分の強味を生かした指導をしてくださるので自信が付いた」
昨年は初戦敗退した同大会。吉野選手は優勝を誓って畳に上がった。
初戦は、先に相手選手に技ありを奪われるも、落ち着いて試合を進め、「小外刈」で一本勝ち。その後も勝ちを重ねて決勝戦へ進んだ。
決勝では、過去の4戦全敗の強豪選手と対戦。「胸を借りるつもりで全力で攻めた」という吉野選手は、2分22秒に「袖釣込腰」で一つ目の技ありを奪うと、その10秒後、相手の動きにうまく対応して「隅落」を決め、合わせ技一本で勝利。初優勝に輝いた。
吉野選手は「優勝できて素直にうれしい。ようやく強い選手たちと肩を並べることができたと思うので、これからもっと頑張りたい。次に出場する『世界ジュニア柔道選手権大会』も全力でチャレンジしたい」と話す。
なお、今大会に出場した天理大学柔道部の秋田ハル選手(2年)と福田大和選手(1年)が、それぞれ男子81キロ級と60キロ級で優勝した。
世界Jr大会に4選手出場
吉野選手、福田選手、秋田選手、天理大柔道部の顕徳海利選手(2年)は、10月2日から6日にかけてタジキスタンで開かれた「世界ジュニア柔道選手権大会」に出場。福田選手が男子60キロ級で優勝、吉野選手が女子48キロ級、顕徳選手が男子66キロ級でそれぞれ準優勝を手にした。