天理時報オンライン

立ち止まって基礎を固める 節の数がしなやかな強さに


自動車メーカー・ホンダの創業者、本田宗一郎氏は、著書『俺の考え』のなかで次のように記しています。

「竹にはフシがある。そのフシがあるからこそ、竹は雪にも負けない強さをもつのだ。同じように、企業にもフシがある。もうかっている時は、スムーズに伸びていくが、もうからん時が一つのフシになる。このフシの時期が大切なのだ」

企業には儲かるときも儲からないときもあり、いつでも儲かるというわけにはいきません。その儲からないときにこそ、企業の基礎固めができるというのです。

人生にも、順調に伸びていくときと、そうでないときがあります。その、悩んだり迷ったりして立ち止まったときが、一つの節になるのでしょう。

こうした時期に、来し方を振り返って足場をしっかり固め、また新たな一歩を踏み出す。そんな節を数多く経験することが、積雪にも負けない、竹のようなしなやかな強さにつながるのではないでしょうか。